湯元富士屋ホテル:シングルルーム新設/携帯・スマホの普及で増える「おひとりさま」需要開拓
大学生94%は「おひとりさま」経験アリ/女性も「ひとりファミレス」「ひとりカラオケ」
公益社団法人東京広告協会(東京都中央区銀座7‐4‐17/理事長:大平明氏)は12月10日、首都圏の大学生に対する「友人関係に関する意識調査」の結果を発表しました。それによると、自宅ではなく店内などで、自分一人で飲食や娯楽を行う、いわゆる「おひとりさま」行動経験者は94.0%に達していることが分かりました。
男女別では、概して男性の方が「おひとりさま」率が高いものの、「ひとりファミレス」は女性の方が高い率を示しており、「ひとり映画」「ひとりカラオケ」もほぼ同じ値で並んでいます。
○東京広告協会:「大学生の友人関係に関する意識調査」http://www.tokyo-ad.or.jp/pdf/FUTURE2012.pdf"
「1人だけど1人じゃない」? 携帯・スマホが孤独感解消
従来は2人以上の複数名で利用することが多い公共施設や外食店の利用、さまざまな娯楽方面での一人による行動を総じて「ひとり~」「おひとりさま」、食事の場合には「個食」などの呼称が定着しました。独身率の増加に加え、人気漫画・ドラマでそのスタイルのカッコよさや自由さが描かれていることもあり、生活の一様式として認識されています。
先の調査においては、携帯電話やスマートフォンがあることで、1人でも孤独感を感じないという人も多くいますが、「同じような『おひとりさま』を見かけるから寂しくない」という意見もあるのは興味深いところです。
湯元富士屋ホテル:シングルルーム新設で単身客取り込み
ここ数年で確実に増えつつある「おひとりさま」需要に対して、各業界も対応を見せています。宿泊予約サイトなどでも、高級温泉旅館などの「おひとりさま」プランが増加。富士屋ホテル株式会社(神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359/代表取締役社長:安藤昭氏)は来年のリニューアルオープンする箱根の湯本富士屋ホテルについて、昨今需要の多いシングルルームを新設すると発表しました。客室については、元々2~4人用だった部屋をおひとりさま用にアレンジして提供するため、贅沢感は全く違います。
非効率でも価値ある「おひとりさま」需要
かつて、「おひとりさま」が泊まれる宿と言えば、ビジネスホテルや相部屋のユースホステルなど、限られた選択肢しかありませんでした。サービスを提供する側にとっては、団体や家族連れなどと比較すると、単身客は非効率というのが本音でしょう。しかし、不振に喘ぐなかで「おひとりさま」需要を真剣に掘り起こし始めている様子が伺えます。
また、「おひとりさま」と言っても、利用者は悠々自適な単身者だけとも限らないようです。例えば夫から妻へ「たまには一人で羽を伸ばして」といった意味合いのギフトとしてのニーズもあるとか。「おひとりさまプラン」は、アイデア次第で、グループや団体客以上の集客が見込めるかもしれません。
[2012.12.22]
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