政治と経済は別!中国・大人の都市「広州モーターショー」開催、日系メーカー過去最大の展示ブース
日本製品不買運動、日系自動車メーカー販売6割減
中国の3大都市、広東省広州市で11月22日「中国広州国際汽車展覧会(広州モーターショー)」が開幕しました。尖閣諸島を巡る反日デモによる日本製品不買運動など、日系自動車メーカーはこれまで大きなプロモーションを控えてきましたが、今回はあえて過去最大の展示ブースを確保。大きく落ち込む中国市場で反転攻勢をかけます。
中国自動車工業協会によると、10月の日系メーカーの自動車販売台数は、前年同月比59.4%減と大きく落ち込みました。会期中には50万人の来場者が見込まれるだけに日系メーカーの巻き返しが期待されます。
落ち込む日系メーカー狙い、現代、GMは過去最高の販売台数
日系メーカーの落ち込みを狙うように海外メーカーの攻勢は高まりを見せ、中国紙・中国証券報は「韓国系の北京現代が広東省で日産系販売店5店を自社向けにくら替えさせた」と掲載。北京現代は11月22日の会見で、今年7月〜9月の販売台数が前年同期比で8%増加し、過去最高となったことを発表しました。
米GM(ゼネラル・モーターズ)も10月の販売台数が前年から大きく増加し過去最高を更新するなど、日系メーカーが落ち込む隙にここぞとばかりに販売攻勢をかけます。
中国市場、日米の合計上回る年間1,850万台販売
中国自動車工業協会では、これまで日系メーカーは新車販売台数で2〜3位を推移していたものの9月に米国系に抜かれ4位に後退。10月には韓国系にも逆転され5位に転落したことを発表。中国での日系メーカー離れは一部では和らぎ始めたものの依然先行きは不透明です。
中国の自動車市場は、世界最大で昨年の新車販売台数は1,850万台と、日米の合計販売台数をも上回り、市場は将来2,500〜3,000万台に達するともみられているだけに、各社成長戦略に中国市場は欠かせません。
広州市:政治色強い北京、上海と違う大人の対応?
広州市は中国でも香港やマカオに近い南方に位置し、政治色が強い北京や上海とは事情が違うようです。これまで小規模なモーターショーでは日系メーカーの出展は拒否されてきましたが広州モーターショーでは過去最大のブースに開催期間も7日から10日に延長されました。
日中関係が悪化するなか、政治と経済を割り切った大人の対応ともとれる広州モーターショー。日系メーカー各社は低価格のHV(ハイブリッド車)などを投入し、巨大市場のシェア奪還を目指します。
[2012.11.28]
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