不動産底値と判断か!ゴールドマン・サックスが4年ぶりに日本で投資再開
東京のオフィスビル「景況感一段と改善」
5月23日、不動産サービス会社CBRE(シービーアールイー・ジャパン株式会社/東京都港区浜松町2‐2‐12/代表取締役:ロバート・スチュアート・ブレイン氏他)は、「CBRE Quarterly Survey / Japanese Real Estate Investment(不動産投資に関するアンケート)」の最新調査結果の一部を発表しました。東京のオフィスビル市場について取引が拡大し、価格も上昇していることから「景況感が一段と改善している」との短観を示しています。
Aクラスビルの取引量14ポイントに改善
延べ床面積3万3千平方メートル以上などの条件を満たす「Aクラスビル」の4月の取引量DI(「増加した」と答えた割合から「減少した」の割合を引いた値)はプラス9となり、1月調査に比べ8ポイント改善。その他のビルの取引量DIもプラス5と、5ポイント改善しました。同様に、取引価格DI(「上昇」の割合から「下落」の割合を引いた値)はAクラスビルが13と、14ポイント改善、その他のビルも13ポイント改善してマイナス4となっています。
ゴールドマン:4年ぶりに日本で投資再開!
この流れのなか、海外の投資家が日本の不動産への投資を拡大する動きも出始めています。
5月25日には、世界最大級の投資銀行ゴールドマン・サックス傘下の投資信託会社、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社(東京都港区六本木6-10-1/代表取締役社長:桐谷重毅氏)が、日本の不動産投資のため、国内外の投資家から約1000億円の資金を集めることを公表しました。今夏、専用のファンドを立ち上げて年金基金などから資金を募るとのこと。投資対象はオフィスビルや商業施設となる見通しです。
海外マネー注入で不動産バブル再来?
ゴールドマン・サックスと言えば、モルガン・スタンレーやコロニー・キャピタルなどと並び、日本の不動産に投資してきた海外マネーの代表格。過去、銀行の不良債権処理が加速した時期にはダイエーからホテルを買収するなど、不動産投資を活発に実施していました。平成20年の金融危機以降、しばらく沈静化していましたが、4年ぶりとなるこの動きに、「不動産バブル再来」との期待も持たれます。
不動産価格底入れで魅力UP!海外勢の積極投資続々
米大手投資ファンドのTPGキャピタル株式会社(東京都港区愛宕2‐5‐1/東京事務所代表兼マネージング・ディレクター:津坂純氏)も、日本の不動産市場に本格参入することが明らかにされています。また、米不動産投資会社のラサール・インベストメント・マネジメント株式会社(東京都千代田区永田町2‐13‐10/代表取締役兼CEO:中嶋康雄氏)も、日本向け投資を増やし始めています。
これらの企業が日本の不動産投資を行うことについては、「不動産価格が底値圏にあるため」や、「将来のインフレの可能性を先取りした動き」などといった見方があります。
下落傾向、底値感:今後の投資が予想
ここ数年は明るい話題に乏しかった日本の不動産ですが、地価下落が続いたことで「世界的に見ても投資利回りなどの点で魅力は高まっている」との意見もあり、今後の投資拡大が予想されます。
[2012.6.5]
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