罰金払わなければ「ヤフオク」で車を競売:宮城県警交通指導課、違反金未納金徴収に新手
放置駐車・違反金滞納額、5年半で3,000万円超
宮城県警交通指導課は12月20日、駐車違反で違反金を1年間収めなかった滞納者の所有車を差し押さえたと発表しました。滞納している違反金は、4件で7万8,100円で1年以上も納付されず、同課では今後も納付拒否が続けば来年2月にもネットオークションに差し押さえた自動車を出品し違反金を徴収するとしています。
宮城県警によると平成18年6月から今年11月末まで、県内放置駐車の違反金滞納額は約2,100件で3,000万円以上にのぼっています。これまで滞納者の自動車など差し押さえても換金に手間がかかり取り締まりを強化できませんでしたが、ヤフーなどオークションで徴収経費や手間をかけず違反金を徴収できるとして違法駐車の減少につなげる考えです。
自治体の税金滞納解消法が手本
差し押さえは、いきなり通知されることはなく滞納者に対して納付するよう促すのが規範。宮城県警交通指導課でも滞納者に対し、電話や自宅訪問など実施しましたが督促に応じず、他の自治体が滞納解消に採用しているオークションに財産である自動車を出品するとしています。
同課では、放置駐車のなかでも違反が複数に渡る悪質と思われる滞納者を対象に財産を差し押さえ、オークションへ出品するとしていますが、「できれば出品前に違反金を納付して欲しい」と呼びかけます。
放置駐車:直ちに運転できなければ違反
放置駐車の取締りは、平成18年6月から確認事務を民間にも委託し、「運転者が車両を離れ、直ちに運転することができない状態にある」ものが違反とされます。「車をとめてちょっとコンビニへ」と、車を離れ駐車監視員や警察官などに放置車両と確認されれば確認商標のステッカーが車両に貼られペナルティが課せられます。
違反者は、違反金の納付命令を受け、督促されても納付されなければ延滞金が加算され、違反車の車検も受けられなくなるほか、悪質とみなされれば車両の差し押さえによって換金、違反金を徴収することもできます。
東京都:都税滞納車両フェラーリ1,330万円で出品、落札は2,360万円
オークションを運営するヤフーには公売専用の「官公庁オークション」サイトが用意されており、各自治体からの出品スケジュールも記載されています。これまで車両の他、大型テレビや一眼レフカメラ、高級時計のほか、不動産も多く入札されています。オークションはもともと利益を生み出すより自分の持つ財産を時価で換金することが多いため、出品する側も入札側も落札が早く双方にメリットがあります。
今年5月には東京都が都税滞納者から差し押さえたフェラーリを1,330万円で出品。3日間で21人が入札、落札価格は新車価格に迫る2,360万円に都主税局でも驚きを見せるなど今後、「官公庁オークション」は各自治体、公共機関に広がりを見せそうです。
筆者一言コメント
あるけど払わないはいけませんが、短期間の滞納で差押えだ競売だ財産調査だと騒ぐ「官」にはうんざりします。支払いたくなるような行政を行使してもらいたいものです。
▼ヤフー:官公庁オークション
[2011.12.26]
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