贅沢世界一:中国が首位に!2位に転落目前の日本/自動車大国の文化を救え!
消費層は2億人!中国:贅沢消費世界一に/世界贅沢品協会
6月11日の報道で、ブランド品や宝石などの贅沢品の中国での市場が来年にも日本を上回り、世界一の規模になる見通しとなったと報じられました。
この発表を行ったのは「世界贅沢品協会」とのことです。世の中にはそんな協会もあるのか、と驚きましたがそれよりも、サブプライムだ、リーマンショックだ、と長引く不況のなかにありながら、日本が今年まで世界1位だというのは意外でした。
同協会の発表によると、日本の東日本大震災による買い控えや中国の国内消費の持続的伸び、人民元高などの影響で、中国が来年にも世界最大の贅沢品貿易・消費拠点となる見通しです。予想される中国の消費総額は146億ドルに達するとも。
中国は現在世界第2位の贅沢品消費国であり、ぜいたく品市場の消費は世界の4分の1を占めています。また、中国は海外での贅沢品消費が最も多い国でもあります。同協会は「中国では、贅沢品を買える消費層が人口の16%、約2億人に達しており、年25%の成長を続けている」とも語っています。
昨日の贅沢は今日の必需/里帰りのたびに車が増えている!
日本はこれまで「世界一のブランド崇拝国」と冷やかされていましたが、中国のこの勢いに凌駕されるのは時間の問題でしょう。中国・遼寧省出身の知人は「里帰りのたびに車が増えている」と語っていました。自家用車を所有する人が爆発的に増えているそうです。日本における三種の神器然り。かつての贅沢品が今や生活必需品になりつつあります。
どうなる?若者のクルマ離れ/自動車大手:背水の陣のマーケティング
伸び方冴やかな中国の消費に対して、日本は節電、省エネ励行の夏。家電量販店ではエアコンではなく扇風機、ホームセンターでは家電よりも簾や「グリーンカーテン」用のゴーヤなどが幅を占めています。震災後は自転車の販売台数も急激に増えている様子です。
かつて、筆者が独身を謳歌していた頃には自動車を所有していることが大きなステイタスでした。「モテる」という下心を抜きに、「趣味:クルマ」は若者の趣味のトップにありました。ところが、近年の「健康ブーム」も相まって、自動車にかける消費の低下は著しく、特に20代の若年層のクルマ離れが深刻であるというのです。21世紀の日本で、自動車は必需品から贅沢品へと逆行しています。
意外な特需に沸いている業界もありますが、この社会現象に苦悩を抱える人が多いことは想像に難くありません。
「クルマのピンチを救って」ー株式会社トヨタマーケティングジャパン(東京都文京区後楽1-4-18 代表取締役社長:高田坦史氏)は危機感を逆手に取り、2月、このようなコピーで自動車への関心を高めるソーシャルアプリのアイデアを募集しました。若者が親しんでいるソーシャルアプリの開発に消費者が直接関わることで関心を取り戻し、新たな「クルマ文化」を築くきっかけになると期待されています。
高額ホームベーカリー「GOPAN」は10万台突破
日本人の嗜好の多様化にいち早く対応した商品が三洋電機株式会社(大阪府守口市京阪本通2-5-5 代表取締役社長:佐野精一郎氏)のホームベーカリー「GOPAN(ゴパン)」です。「コメからパンが焼ける」という斬新さで評判になり、予約受付まで中止されるほどのヒット家電となりました。東日本大震災の発生により生産や流通の混乱はあったものの、4月からは発売を再開しています。
三洋電機はGOPANの出荷台数が10万台を超えたことを発表。実勢価格5万円台と家庭用パン焼き機としては比較的高額ではありますが、このGOPANが「一家に一台」必需品となる日も来るかもしれません。
いよいよ力が顕在化してきた中国マーケットにどう食い込んでゆくか。好き嫌いはともかく中国戦略が成長の要となることはもはや必然です。
関連記事:GOPANで甦るSANYO/円高・工場海外移転で消えるブランド[2010.11.30配信]
[2011.6.18]
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