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GOPANで甦るSANYO/円高・工場海外移転で消えるブランド

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家電エコポイント半減、駆け込み消費UP
11月下旬、今週の大型家電量販店は、家電エコポイントが12月1日からほぼ半減となることから、駆け込み需要で大賑わいでした。報道によると家電量販店が林立する池袋、ヤマダ電機LABI1総本店では200人が列をなしました。一番の人気は薄型液晶テレビで冷蔵庫、エアコンが続き、エコポイント対象外のブルーレイディスクやデジカメなど「ついで買い」も目立ったようで、政府のエコポイント経済支援は駆け込み需要・ついで買い波及効果まで生み出してくれました。
ポイント付与やおまけ、キャッシュバック、クーポン割引など+α付加価値を付けることで消費意欲を刺激し、電機、小売業に大きな経済効果をもたらしました。12月からはポイント半減、買い替え限定になるものの、付加価値効果で年末商戦に向け街に賑わいを呼び戻し、飲食、小売業など街の産業にさらなる波及効果をもたらせて欲しいものです。

減少する日本産、増加するアジア新興国製品
一番人気の薄型液晶テレビの液晶パネルの生産は、かつて日本が独壇場でしたが現在では韓国のサムスン電子に首位を奪われました。11月27日、ソニーがシャープの世界最大級の液晶パネル合併生産への運営参加を見送ることが明らかになりました。ソニーとシャープは平成21年7月に液晶パネルを両社に供給する合弁会社を設立、同年10月から甲子園球場33個分の敷地を誇る大阪、境工場で生産を開始。しかし今年度、ソニーはテレビ事業の赤字の見通し、長引く円高、世界のテレビ需要の減速から液晶パネルの調達計画の見直しとなったようです。世界のソニーも円高には勝てず、雇用維持、生き残りのためにより低価格な台湾製の調達比率を3割から5割に高めるようです。薄型液晶パネルの生産は製造業の中でも成長分野と期待されていましたが、国内最大手のシャープまでも海外勢との価格競争に加わることになりました。

消え行く「亀山モデル」シェア6%
ディスプレイ関連の調査会社Displaybankの11月22日発表の10月の大型液晶パネル統計によると、出荷量ベースで前月比1.7%増の5,880万枚に達し、3カ月連続で成長。国別シェアではサムスン電子、LGを擁する韓国系が53.9%、2位の台湾系が35.1%、日本は3位ながらわずか6.0%のシェアにとどまりました。
かつて液晶と言えばシャープとまで言われ、三重県亀山市のシャープ亀山工場で一括生産される液晶テレビは「亀山モデル」と工場の名がブランドとなっていました。「亀山モデル」を名指しする購入者も多く品質のお墨付きをもらう感覚だったのでしょう。その「亀山モデル」も今は液晶テレビの主力工場を大阪、堺に移りました。品質そのものは変わらないものの高い技術力、高品質イメージの「亀山モデル」ブランドは消えゆく運命です。

SANYOはパナソニックに統合?
平成21年12月、三洋電機を子会社に迎えたパナソニックは、「SANYO」ブランドを当面存続さえる意向でしたが、平成22年7月に今後はパナソニックブランドに統一と発表しました。10月には平成24年春にブランド統合と未だ「SANYO」の延命は続いています。

注文殺到受注停止、家庭用米粒パン焼き器人気
101130_2.jpg三洋電機は11月25日、米粉からパンが作れる家庭用のパン焼き器「GOPAN」の受注を12月1日から停止すると緊急発表しました。11月11日に発売となった「GOPAN」の注文が殺到、生産が追いつかないほどの人気で受注は今月末までに平成22年度の販売目標、5万8,000台に達する見通しのようです。「GOPAN」は高価な米粉でなく、家庭の米粒をそのまま原料に使え、炊きたてのパンが家庭で食べられるという画期的な商品、見事消費者の心をつかみました。

アイデアがブランドを維持する
これは「パナソニックに負けない」という社員の「SANYO」ブランドへの想いが伝わってきます。「GOPAN」の発売によって小麦アレルギーを持つ方にも、また米の消費拡大で米余りの農業関係者も期待が高いでしょう。
「SANYO」ブランドは海外でも太陽電池などで知名度は高く認知されています。パンの消費の多い欧米でもおいしい「日本の米」と「GOPAN」の輸出できっと受け入れられることでしょう。銀座のラオックスや秋葉原では中国からの観光客が、日本製炊飯器をお土産に買い求めるそうです。炊飯器の次は米粒パン焼き器「GOPAN」がお土産になるかもしれません。アイデア商品によって平成24年春には「SANYO」ブランド復活でしょうか。

[2010.11.30]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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