クレジット、信販、ノンバンクが新興国に進出顕著/Made in JAPAN製品の販売に波及効果
高度経済成長:金融サービスの発展が耐久消費財の販売増加に貢献
クレジットカードや信販系などノンバンク各社は、新たな市場拡大に新興国などへ開拓に動き出しています。少子高齢化や消費低迷など国内の市場拡大が限られている状況は、新たな市場獲得に製造業のみならず金融サービス業も新興国へ事業展開が進んでいます。
急速に経済成長を遂げる新興国への金融サービスの進出は、企業の収益拡大に留まらず、製品やサービスの販売拡大や普及に貢献することにも繋がります。日本は戦後、高度成長期に金融サービスの発展が耐久消費財などの販売増加、普及に大きく影響しているだけに新興国への進出でMade in JAPANの拡大を目論みます。
中国、外資に厳しい規制:クレディセゾンの戦略は?
クレディセゾンは来年、中国やベトナムで二輪車や家電製品の分割払い事業を開始することを明らかにしました。新興国は、ここ数年で金融面での法整備が進み、現地銀行が取組みを強化するなど消費意欲のある中間層が拡大しています。
同社は、すでに進出しているヤマダ電機で家電製品や携帯電話などを購入する利用者に分割払いを提供するとしています。中国は、外資系企業による個人向けの金融サービスが規制されているため、現地の銀行が富裕層向けにクレジットカードを発行。急増する中間層向けへの取り込みに参入するための戦略が重要となりそうです。
プロミス:中国で金利40%でしっかり収益確保
一方、イオンクレジットカードは昨年、香港企業に限り参入が認められる瀋陽市に、香港に子会社を設立し同市に参入。中国の家電量販店最大手の蘇寧電器集団と加盟契約をし、約20店舗で中間層向けに分割払いを提供しています。深セン市なども特例をもつ地域もあるため事業展開地域を拡大。家電製品以外にも家具など耐久消費財を扱う現地小売店へ加盟店を拡大する計画です。
瀋陽市には、消費者金融のプロミスが一昨年、香港に子会社を設立。昨年春から同市で個人向けの無担保融資サービスを提供しています。金利と手数料を合わせた実質金利は、上限40%と高い収益率が確保されています。
インドネシア:急成長しすぎで金融規制導入
経済成長が著しいインドネシアでは、消費者ローンの急拡大でリスクが増大したことによって6月15日に規制が導入されました。規制導入は自動車や住宅など販売減となりますが長期的には金融安定にも繋がることからJCBは、現地の銀行と提携。同社は、経済成長による富裕層の増加に伴い従来のカードよりワンランク高いプラチナカードを発行し、高品質なサービスを提供します。
日本国内の市場は落ち込んだまま、新興国への参入は非製造業にも広がりを見せます。
[2012.7.18]
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