自動運転車の考察③:ドイツの動き!米国の企業と提携やM&Aで最先端技術取得
完全自動運転など最先端の自動車技術を巡っては、ドイツの動きにも注目です。M&A(合併・買収)により、部品メーカー大手が、米国の最先端技術を取り込もうとしています。コンチネンタル(ドイツ・ハノーファー エルマー・デゲンハートCEO)は先端センサー、ボッシュ(ドイツ・シュトゥットガルト クラウス・デラーCEO)は固体電池の技術を傘下に収めました。
米国レーザー光センサー技術を傘下に
コンチネンタルは、これまで、米モトローラ(イリノイ州 サンジェイ・ジャCEO)、独シーメンス(バイエルン州 ジョー・ケーザーCEO)の部門買収などを繰り返してきました。
M&Aは、同社の企業文化です。そして今春、新たに、米国でもレーザー光センサー技術で屈指のアドバンスト・サイエンティフィック・コンセプツを部門買収しました。周囲にレーザーを照らし、反射光をセンサーで検知して個々の物体までの距離や物体の形状を瞬時に解析する、「LiDAR」と呼ばれる高度技術を持つ企業です。
ボッシュは個体電池開発のベンチャーを買収
一方、ボッシュは昨年秋、固体電池開発の米ベンチャー・シーオーを買収しました。ボッシュはすでにリチウムイオン電池の合弁会社を持っており、個体電池は将来性が低いとの判断かと思いましたが、選択肢を広げることで、電池分野全体の強化を図る計画のようです。電気自動車(EV)など電動化の波には乗り遅れ気味と評されるだけに、多角的な視点での経営判断なのでしょう。
ドイツでは、独BMW(バイエルン州 ハラルド・クルーガーCEO)も、2021(平成33)年までの完全自動運転技術導入に向けて、米インテル(カリフォルニア州
ブライアン・クルザニッチCEO)と提携しました。米国の技術を取り込み、それを自国が誇る機械技術と融合させて、勝ち残ろうという戦略です。
[2016.09.03]
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