高島屋大阪店、66年ぶりに高島屋トップに!訪日外国人客の恩恵、関西で拡大
大阪店、京都店が売上に貢献
大手百貨店高島屋は4月9日、平成30年2月期の連結決算を発表し、売上高が前期より3%増え9,495億円になったことを発表。貢献したのは関西の主要2店舗、大阪店は同8.8%増の1,414億円、京都店は同3.9%増の881億円と各々売上記録を達成しました。
高島屋大阪店は、JR東海子会社のJR名古屋高島屋を除き、昭和26年度以来66年ぶりに高島屋の1番店に返り咲きました。
関西国際空港では、LCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)の増便や新たなLCC就航によって訪日外国人客が急増しており、関西地域で経済が活性化されています。
ミナミ・道頓堀界隈は中国人、韓国人だらけ
平成29年に日本を訪れた外国人客は2,800万人を超え、このうち大阪へは初めて1,000万人を超えました。アジアからの観光客が大半で大阪・ミナミの道頓堀界隈では中国人や韓国人の姿がよく見られます。
大阪観光局によると、大阪は宿泊施設も整備され、世界遺産の京都や奈良へのアクセスも利便性が良いところが人気の理由と言います。
心斎橋の回転すし店では長い行列ができ、店内には日本語より中国語や韓国語が飛び交うほどの賑わいです。メニューも中国語、韓国語、英語と、予約したりする外国人もいるなど日本人を見てマナーも守られているようです。
大阪店、免税売上6割増加
高島屋では、平成31年2月期の決算も2年連続で大阪店が首位となることを見込んでいます。
これは、大阪店の売上高のうち、免税売上高は前年から約6割増加した背景があります。
大阪店ではスマートフォンで決済するのが常識となる中国人向けに決済手段を充実させたことも功に奏したようです。
顧客ニーズを確実に取り込むことが売上高増加に繋がる典型的な例とも言えます。
大阪店では、化粧品や子ども用品が好調で、富裕層では高価な宝飾品が堅調に売り上げを伸ばし、高島屋全店ベースの免税売上高、487億円のほぼ半分を占めました。
大阪での訪日客消費額、初の1兆円超え
平成29年には、訪日外国人客による日本での消費は4兆円を超え、数年前までは東京中心にゴールデンルートと呼ばれる、箱根や富士山、名古屋、大阪が定番でしたが、その大阪も東京の消費額1兆6,000万円に続き、1兆円を初めて超えました。さらにフェリーなどの増便で台湾やタイから九州、沖縄への訪日も増加しており、東京や有名観光地だけでなく、訪日外国人客の恩恵が日本全国に広がっています。
日本政府観光局や国土交通省観光省、JETRO(Japan External Trade Organization:日本貿易振興機構)など積極的な訪日プロモーションによって訪日外国人客は今年も増加傾向にありますが、何より多く聞かれるのはSNS(Social Networking Service:趣味、嗜好や友人とのコミュニケーションサービスのサイト)やミニブログのツイッターなど広告に捉われない「口コミ」が恩恵をもたらしていると考えられます。
●関連記事:「訪日外国人数増加でホテル開業大ラッシュ!「観光立国」に向け競争激化」[2018.3.12配信]
[2018.4.16]
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