企業物価指数(5月):前年同月比4.2%下げ。814品目中478品目下落!/石油、非鉄金属、電力関連で目立つ。
重要な経済指標の1つである「企業物価指数」の下落が止まりません。日銀(日本銀行:東京都中央区 黒田東彦総裁)が発表した今年5月の「国内企業物価指数」(速報値、平成22(2010)年平均=100)は、99.4。前年同月に比べ、4.2%下げました。マイナス幅は、今年4月とほぼ同じです。
国内企業物価指数が消費物価指数(CPI)に直結
この2つの指標は日本の金融政策にも大きな影響を与えますが、この指数が下がるということは、CPIも今後、なお下がる可能性が高いということです。
814品目中478品目が下落、上昇は251品目
5月の数字を見てみましょう。全814品目のうち478品目が下落しており、石油・石炭製品(23.0%)、非鉄金属(17.2%)、電力・都市ガス・水道(15.7%)などの分野で下落が目立ちました。
下落は、1年2か月連続でした。上昇したのは251品目で、下落品目の半分程度です。背景を分析と、世界的な過剰供給を受けた原油相場の下落(原油相場の下落は、石油製品や電力料金などの下落も招きます)。
さらに、新興国経済の不透明感、ユーロ不安、ドル売りから来る円高でしょう。
前月比に限れば小幅ながら0.2%上昇
ただ、「前月比」に限って見てみると、企業物価は「0.2%」と、小幅ながらも実に1年ぶりに上昇しました。これは明るい材料です。
今後は、この「前年比の下落幅の縮小」が続くかに注目したいところ。中小企業のみなさんにとっては、もう少し我慢の時期が続きますが、原油相場が下げ止まり、為替が安定すれば、下落幅が秋からさらに縮小方向に動くこともありえます。
[2016.06.20]
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