JR東海:車両自ら考え運転する新型新幹線!ボタン1つで自動運転、遅延時間36秒がゼロ
見た目変わらぬ新型車両、安全性は向上
JR東海は8月21日、東海道・山陽新幹線で5年ぶりとなる新型車両「N700A」を同社浜松工場で公開。外観は現行のN700系とほぼ変わらないものの、ブレーキ力を15%向上。災害時にはより強いブレーキが働くシステムを採用し、停止距離も1〜2割短縮しました。
さらに、先頭車両には、本ブレーキが故障した場合のバックアップに予備ブレーキを装備。台車の振動を検知して異常をいち早く知らせるシステムも搭載するなど万が一への対応も万全。新型車両は、来年2月にデビューします。
東海道新幹線:年間12万本運行、平均遅延時間はわずか36秒
N700Aの最大の特徴は、新幹線の歴史上で初となる自動運転機能の搭載で、ボタン1つで車両自ら考えて加速、減速をするという機能。同新幹線は、年間12万本運行されており、1車両当たりの平均遅延時間は、自然災害の遅れを含めわずか36秒。外国人が何より驚く正確さですが、自動運転機能でさらに正確に、限りなくゼロに近くなるとしています。
東海道新幹線の東京・新大阪間552kmには、数キロ間隔でコンピューター端子が設置。新型車両は、搭載された定速走行装置と呼ぶ独自のコンピュータープログラムにより端子から線路の勾配やカーブなどの情報を読み込み、区間ごとに自動で加減早し定められた速度で自動運転します。
定速走行装置:ダイヤ遅延時のみに使用
東海道新幹線は、勾配やカーブが多く運転士は定刻運転を守るために時刻表と勾配をにらみながら運転するものの、人間の操作では加速減にムラも出てしまいます。定速走行装置は、データをもとに加速減を計算し区間ごとの最高速度を維持するとしています。
JRではこの定速走行装置は、自然災害やトラブル時に運行の遅れが出た場合だけに使用。通常時に使用すると、速度の効率がよすぎて定刻よりも早く着いてしまうためとしています。
新幹線運転士、技術向上で2人から1人に、リニアは完全無人化
定速走行装置は、平成27年度までに約7割程度の車両に予定されており、より正確で安全な運行が期待されますが、平均遅延時間36秒を支えてきたのは職人技ともいえる運転士の技術であり人の力です。新幹線はかつて、故障や緊急時の対応のため運転士は2人いましたが、車両性能や技術の向上で現行は1人になりました。人の頭脳はコンピューターにすり替わり安全性や正確性が維持されます。
30年後には東京・大阪間でリニア中央新幹線が開通し、超高速鉄道は運転士を置かない完全自動運転となります。技術の向上とともに安全や正確性も向上する一方、省人化も進む現実もあります。
[2012.8.29]
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