「ゆるキャラ」異変。グランプリエントリー306体減。45道府県で63体リストラ。大阪府のキャラの一本化
一世を風靡した「ゆるキャラ」
地方の特産品PRなどを担い、一世を風靡した「ゆるキャラ」。一部は海外でも人気を博すなどその威力や可能性が期待されました。ところが、乱立、粗製乱造のツケなのか、戦略レベルに至らない安易な取り組みの結果なのか、最近は、増えすぎたゆるキャラの淘汰が始まっています。
開催7回目で初のエントリー減少
くまモン、バリィさんなど、全国区の有名キャラが優勝してきた、松山市で開催のイベント「ゆるキャラグランプリ」。今回のエントリー数は1421体で、前年より306体減り、開催7回目で初の減少でした。
すでにリストラ63体
消費や流通、マーケット情報に特化した専門紙、日経MJが全国の自治体にアンケートしたところ、回答を得た45道府県中、3割強の15自治体が既にキャラをリストラ。計63体が姿を消したとのことです。各自治体のキャラ数が平均18.8体、というのも驚きですが。
100万円かけて下位順位
実は、こうしたキャラを生み、維持するにも費用がかかります。着ぐるみの製作費用や宣伝費、活動費などです。
東京市町村自治調査会が昨年発表した調査によると、キャラの製作開始年度の予算は、約3割の自治体で100万円を超えていました。ゆるキャラグランプリはキャラをアピールする絶好の機会ではありますが、「出場しても何百位では逆効果」「商工会議所や大学と応援協定を結ぶなど、選挙運動まがい活動への疑問」などの声も出ていました。
大阪府のキャラ絞り込みが奏功
淘汰というと寂しいですが、一本化やリニューアルは、一定の効果を上げているようです。大阪府では平成26(2014)年、部局ごとにつくり、計45体に上っていたキャラを、最古参の「モッピー」に絞り込みました。デザインを少し変え、名前も公募から「もずやん」に改めると、府内の認知度は43%(2014年)から60%(2015年)に上昇しました。他の自治体に示唆となる話です。
[2016.11.29]
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