財務相:重い腰上げバブル景気再び促す起爆剤・大企業の交際費容認!「280兆円、気持ちよく使おうよ」
バブル崩壊後の交際費6.2兆円は2.8兆円に減少
財務省は、来年4月の消費税率引上げによる消費の落ち込みを和らげるため、大企業においても交際費の一部を損金に算入することを認める検討をはじめました。
国税庁によると企業の交際費はバブル崩壊後、平成4年度には約6兆2,000億円あったものの、長引く景気低迷で23年度には2兆8,000億円にまで激減。これまで中小企業にだけ認めていた交際費の損金算入を大企業にも対象を広げ消費を促す狙いです。年末にかけ与党がまとめる来年度の税制改正大綱への盛り込みを目指します。
中小向けの今年度税制改正、交際費は年600万円から800万円に拡大
安倍政権はすでに今年度の税制改正において、これまで交際費の1割もしくは年600万円までの交際費を資本金1億円以下の中小企業に限り経費として認めていましたが年800万円へ引上げました。
一方、大企業では過剰な接待を抑制し、企業の内部留保を確保するため損金としての計上は認められませんでした。しかし、アベノミクスの円安誘導や経済回復期待に大企業の収益は改善。大企業の資金の充実から本来の意義は希薄なものとなっているのが現状です。
バブル期:夜の街やゴルフ接待、中元、歳暮に贈答品で景気拡大
バブル期の交際費は、夜の街やゴルフ場などでの接待で賑わいをみせ、お中元にお歳暮、何かにこじつけ贈答品と法人ニーズが景気を拡大させたことも事実。その後、バブル崩壊では企業も経費削減をすすめ、官民接待などの不祥事も浮上し20年かけ半減しました。
あのバブル期のように、大企業の交際費の一部が損金として認められれば、景気回復の起爆剤ともなり得るかもしれません。実際に、百貨店で好調な高額品が明らかに中小企業の交際費とし、贈答品として購入されているという声も聞かれます。
財務相:設備投資、賃上げ、配当増、「やらないよ」
麻生財務相は、今年2月の参院予算委員会ですでに大企業の交際費について損金算入を検討する考えを示しています。企業は約280兆円の内部留保があるものの財務相は「設備投資しろ、給料上げろ、配当増やせ」といっても経営者はやらないと指摘。「280兆円、気持ちよく使おうよ」が持論で講演でもこれまで強調してきました。
麻生財務相は、官僚の反発はあるものの、12月にかけ税制調査会で論議するとしています。消費税率引上げによる消費縮小の反動を交際費がカバーするか注目です。
[2013.10.19]
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