人口動態調査(総務省):7年連続人口減/過去最大の27万人減。北海道3.2万人、兵庫1.9万人。東京は8.6万人増。
人口減社会と、東京を中心とした一極集中が進んでいます。
総務省が、住民基本台帳に基づく今年1月1日時点の人口動態調査を発表しました。人口は、7年連続で減少し、調査を始めた昭和43(1968)年以降、最大の減少数でした。地方は確実に衰えていきます。現状をきちんと認識しましょう。
現実味をおびる"多死社会"。減少トップは北海道
発表によると、国内に住む日本人は、1億2589万1742人。前年から27万1834人減っています。生まれてくる人よりも亡くなる人の方が多い"多死社会"が現実味を帯びてきました。
都道府県別で人口減少が最も多かったのは、北海道の3.2万人。次いで、兵庫の1.9万人。3位が、新潟の1.8万人でした。市区町村別では、市区の77%、町村の88%で人口が減りました。
首都圏の人口は11万人の増加
一方で、東京を中心に、首都圏に住む人が増えています。
東京、千葉、埼玉、神奈川の各都県を合わせた人口は、前年に比べて約11万人の増加でした。特に東京は8.6万人増えて、約1297万人に達しています。
東京都は、昨年10月の国勢調査人口(速報値)を基準とし、これに毎月の住民基本台帳人口の増減を加えて現状の推計を出していますが、その数値は、1361万3660人。昭和31(1956)年に811万1233人だった人口の倍に迫ります。
人口減打開打つ手なしの現状
都道府県別で人口が増えたのは、東京以外では、千葉、埼玉、神奈川、愛知、沖縄の5県だけで、この6都県は、前年比11万人増。働く場所、商業施設、医療、介護、子供の教育......住みやすい環境を求めればこうした流れになることはよく分かりますが、地方を魅力的にする打開策が必要です。
先の参議院議員選挙でも東京都知事選挙でも「待機児童」の問題が、選挙公約にまでなる時勢です。女性の働く環境を整えることが人口増加につながるのでしょうか?
人口問題は根本的に社会の仕組みを見直さないと、解決しないのかもしれません。なにせ、日本は先進国の中で、最も早く少子高齢化社会が進んだ国なのですから、他国のモデルは参考にはなりませんよ。
[2016.07.25]
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