訪日外国人数(平成27年度)初の2000万人突破/台湾、香港、中国、韓国が7割を占める。
訪日客数、初の2000万人突破
平成27(2015)年度の訪日外国人客数が約2136万人と、初めて2000万人を突破しました。
日本政府観光局が発表しました。政府は、平成32年でに年間の訪日客数を4000万人に増やす目標を掲げており、景気浮上が進まないなか、「観光」がゆるぎないけん引材料に育ったことの証明です。
3月は201万人で過去最高
平成27(2015)年度の訪日客は、台湾、香港、中国、韓国の4カ国・地域が全体の7割超を占めています。アジア諸国の「中間層」の増加が伸びにつながりました。
今年3月の訪日観光客数は、前年同月比32%増の201万人で、単月では過去最高。今や観光は、安倍政権の成長戦略の柱の1つです。
主力のアジアからの動向がカギに
ただ、不安要素がないわけではありません。
訪日観光客の消費額について、政府は27年の3.4兆円を平成32(2020)年に8兆円に増やす計画です。
訪日観光客の消費額について、政府は27年の3.4兆円を平成32(2020)年に8兆円に増やす計画です。
しかし、1~3月の旅行消費額が9305億円と前年同期比32%増えているものの、全体の4割を占める中国人訪日客を分析すると、1人あたりの旅行消費額は11%減っています。
平成28(2016)年当初から円高傾向が進み、さらに商品を中国内に持ち込む際に課される関税が引き上げられたことが、少しずつ影響してきたとみられます。
平成28(2016)年当初から円高傾向が進み、さらに商品を中国内に持ち込む際に課される関税が引き上げられたことが、少しずつ影響してきたとみられます。
民泊は受け入れ体制強化の砦となるか
受け入れ体制の整備にも課題が山積しています。訪日客が集中する東京や関西のホテルは、観光シーズンともなれば連日満室の状態。政府は、
今年4月、民泊施設を許可制とし、面積要件も緩和、フロントの設置も不要とするなど、「民泊」の大幅な規制緩和に取り組んでいますが、質の担保は遅れぎみ。
訪日客の地方への誘導もこれからです。クルーズ船が寄港できる港湾の整備や、地方空港での格安航空会社(LCC*)便の受け入れ促進など、すぐに着手するとは多くあります。
今年4月、民泊施設を許可制とし、面積要件も緩和、フロントの設置も不要とするなど、「民泊」の大幅な規制緩和に取り組んでいますが、質の担保は遅れぎみ。
訪日客の地方への誘導もこれからです。クルーズ船が寄港できる港湾の整備や、地方空港での格安航空会社(LCC*)便の受け入れ促進など、すぐに着手するとは多くあります。
[2016.5.14]
LCC:
Low Cost Carrierの略で、低価格運賃で運行する格安航空会社の総称。
読み方は「エルシーシー」。従来の航空会社でのサービスを簡素化し、効率化や徹底した費用削減により低価格を実現。
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