星野リゾート:20年ぶりにビジョン変更。「時代と少しあわなくなってきた」星野代表の認識
地方の温泉地リゾートを革新してきた星野リゾート((株)星野リゾート:長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉2148 星野佳路社長)が、その代名詞だった経営ビジョン「リゾート運営の達人になる」を、20年ぶりに変更します。新しいビジョンは、「ホスピタリティ・イノベーター」。進行中の海外展開も踏まえ、宿泊サービスに次の革新を起こす意気込みです。
宿泊施設の運営受託に特化
軽井沢の星野温泉を前身とする星野リゾート。平成3(1991)年、代表に就任した星野佳路氏は、「リゾート運営の達人になる」を合言葉に、建物や不動産を所有せず、宿泊施設の運営受託に特化するスタイルを進めました。
事業は国内34、海外1拠点
平成13(2001)年の『リゾナーレ小淵沢』での成功を手始めに、地方の旅館やリゾートホテルの再生を次々に実現させ、事業は国内34、海外1拠点へ広がりました。
「時代と少しあわなくなってきた」星野代表
経営は依然、順調です。では、経営ビジョンをなぜ、変えるのか。星野代表は、記者会見で、「時代と少しあわなくなってきた」という認識を示し、国内事情、海外事情の2つを挙げました。
温泉客のニーズが都市型へ
国内では、「温泉地のマーケットの変化」です。現在13軒ある上質温泉旅館『界(かい)』の運営などを通じ、温泉客のニーズが、従来の「滞在型」から、「安く」「アクセスが良く」「観光地に近い」いわゆる「都市型」へ変化していると判断ししました。
近く、東京・大手町でも都市型旅館の『星のや東京』が開業します。
海外で理念を伝える難しさゆえに
海外では、平成26(2014)年にタヒチで開業、今秋にもバリに開業しますが、日本文化の「おもてなし」にも通じる理念が、現地では教えづらく定着しにくいようです。
「現地のライバルは外資系ホテル。チャレンジャーとして、世界のホテル業界とは違うことをやっていく必要がある」とし、新たな「おもてなし」ビジョンを発展させた違いを形作るとしています。
[2916.5.10]
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