企業の定昇・ベア賃上げ率1.94%、賃上げを行う企業は92.6%!中小の賃上げは4割に安倍政権賃上要請
賃上げ率は前年から0.05ポイント上昇
財務省は4月22日、各財務局による今年度の賃金動向調査の結果を発表。定期昇給とベースアップを合わせた賃上げ率は平均1.94%となり、前年度の1.89%を0.05ポイント上回りました。
今年度に賃上げを行う企業の割合は92.6%と高水準。規模別で見ると、大企業では「減少」でしたが中堅・中小が「増加」。ベースアップを行う企業は47.1%と規模別では全ての規模で増加しました。
規模別の定昇・ベア賃上げ率「大企業」が17.3%と大幅増加
定期昇給とベースアップ合わせた賃上げ率を規模別でみると、「大企業」が17.3%と前年度の8.8%を大幅に増加。また「3.0%以上の賃上げを行う」企業は全規模で16.5%と同様に11.8%から増加。「2.0%以上の賃上げを行う」企業は全規模で5割を超えました。
同調査は、今年の春闘結果などを踏まえた賃上げ状況を把握するため、各財務局で管内の企業を対象にヒアリングを実施。調査対象企業は1,372社となっています。
中小賃上げ予定企業は43.8%と10ポイント増加
一方,日本商工会議所が3月中旬に実施した全国の中小企業への調査では,今年度に賃上げを予定する企業は43.8%と前回の昨年12月調査から約10ポイント増加しました。また「賃金を引き上げる予定はない」と答えた企業は19.5%と前回調査とほぼ同水準。「現時点で未定」との回答は36.7%でした。
企業の業態別では、製造業が51.2%と最も多く、円安効果などで中小企業にも賃上げの動きが広がっているようにみえます。
宮沢経済産業相、中小へ賃上げ要請
宮沢経済産業相は4月20日,日本商工会議所の三村会頭と会談し改めて中小企業による賃上げを要望。今年度、賃上げをする中小企業は4割超えですが、態度を決めていない企業も多く、会頭は「未定企業をなるべく賃上げする企業に回したい」と応じました。
円安による好業績や株高を追い風に大企業では高い水準のベースアップがみられましたが、この波及効果が全国の中小企業へ広げるには、まだ時間がかかりそうです。
[2015.4.28]
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