スポーツビジネス15兆円市場へ!日本のプロスポーツ、グローバル化で発展期待
テレビ放映権、スマホ普及でテレビにないライブ映像へ
来年の韓国・平昌冬季五輪やロシア・サッカーW杯など世界的にスポーツが盛り上がる年を迎えようとしていますが、そのスポーツが現在ではビジネスとして10兆円を超える市場となっていることが米調査会社のATカーニーが公表しました。
牽引するのは最大の収入源である放映権であり、これまでのテレビに加え、スマートフォンなどの急速な普及にライブ映像としての価値が再評価されているとのことです。
過去10年で成長が著しいのは北米市場で、中でも米国プロ野球のメジャーリーグを目指す元日本プロ野球の日本ハム・大谷翔平選手の行き先に注目が集まっています。契約金は多くの米球団で5億円超えとなる見込みです。
米メジャーリーグ放映権、10年で2.3倍に
米メジャーリーグは平成12年頃より平均年収が上昇し始め、その4年後には約2倍になり、上昇を支えるスポーツ放映権もドイツのスタティス社によると総額は3年後には約2兆円超えと平成22年に比べ2.3倍になる見通しです。北米では野球にアメリカンフットボール、バスケットボール、アイスホッケー、ゴルフなどプロフェッショナルスポーツ放映が拡大を続けています。
この要因としてスマートフォンの急速な普及が挙げられ、平成19年に米アップルのスマートフォン・iPhoneが発売され、映像を楽しむ習慣が定着。米調査会社のニールセンによると、スポーツを何で見るかの答えでは、過去1年でテレビが減少したのに対し「スマートフォンで見る」が45%増加しました。
スマホ放映権料、10年で66%増加
スマートフォンが牽引する放映権料は10年で66%増加し、近年ではアジア企業がプロサッカーチームを支援し、英国プレミアリーグでは、ユニフォームのシャツにタイや中国などの企業名が並んでいます。スペインの名門サッカーチーム・アルゼンチン代表のメッシ選手が所属するFCバルセロナのユニフォームの胸には「Rakuten(楽天)」が今シーズンから掲載されています。
日本でも放映権について大きな契約もまとまっています。プロサッカーリーグ・Jリーグは昨年、スポーツ中継サイトの「DAZN」を提供する英国のパフォームグループと10年で2,100億円の放映契約を結びました。Jリーグと協力し、特定選手を追う映像を作るなどスマートフォンならではの楽しみ方に差別化を図ります。
英国サッカー「マンチェスター」プレイヤーもマネージメントもグローバル化
日本では、8年後には現在の3倍、約15兆円を超えるスポーツジビネス市場となる分析したのは、サッカーUEFA(Union of European Football Associations:欧州サッカー連盟)チャンピオンズリーグのマーケティング代理店「Head of Asia Sales」の岡部氏。
英国プロサッカーチームのマンチェスター・ユナイテッドは、投資会社や弁護士、会計事務所、マーケティング会社など出身のスタッフが運営。英国人や米国人、インド人など全てがフィールドプレイヤー同様にグローバル化されており、欧州では典型的なチーム構成です。
バブル崩壊以降、世界の放映権環境も変わり、テレビから有料テレビ、インターネットへと変わる中、この波に乗ったのが欧州サッカーや米国のプロスポーツであり、マンチェスターと日本のプロサッカーチーム・浦和レッズの収入格差は約13倍。ただ、浦和レッズは、今年はアジアチャンピオンにもなり、世界クラブW杯にも出場するなど近づきづつあります。中国では国を挙げサッカー強化を推進。スポーツにおける15兆円ビジネスは魅力となりそうです。
●関連記事:「サッカーアジアカップ日本代表優勝:新しい日替わりヒーローにJリーグファン増期待」[2011.2.3配信]
[2017.11.11]
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