アベノミクス下支えする中古住宅市場が活況!首都圏中古マンションの成約件数は15ケ月連続前年超え
新築マンション、10月は駆け込みの反動でブレーキ
今年9月の新築マンション販売は、引渡時期に関係なく消費税5%が適用されるため7年ぶりの高水準。一方、10月はその駆け込みの反動でブレーキがかかりました。そのなかで中古マンションの成約件数は上昇を続け、首都圏ではバブル後以来の高値を記録。景気回復期待や住宅ローンの低金利にくわえ新築に比べ割安感が人気となっています。
人口減少により中長期的には新築着工戸数の伸びが見込めないなか、中古マンションが景気の下支えとなっています。
首都圏中古マンション価格は上昇
東日本不動産流通機構が運営するレインズ(Real Estate Information Network System:不動産流通標準情報システム)によると、11月の首都圏の中古マンションの成約件数は、前年同月比21.3%増の3,121件。増加率は2割を超え15ケ月連続で前年同月を上回っています。
平均価格は2,659万円と同6.1%上昇。新築・中古戸建てや土地の成約件数がともに2ケ月前年を下回るなか、中古マンション人気が存在を見せつけています。
中古住宅、欧米は寿命60~80年、日本は20年で価値はなし?
日本の中古住宅市場は平成20年時点でわずか14%。欧米の7〜9割に対して低く、住宅寿命も欧米の60〜80年に比べ日本は30年。日本は法律上、耐用年数を22年として中古住宅の価値を算出するため、一般に約20年で価値はゼロと捉えられてきました。
国土交通省では、平成22年に閣議決定した新成長戦略において「中古住宅・リフォーム市場の倍増」をうけ、耐震性やバリアフリー、省エネ性を高める一定の基準を満たす中古住宅改修に100〜200万円補助する方針です。中古住宅の耐用年数など質を高め中古住宅市場の育成を狙います。
国交省:空き家の増加が防災・防犯の課題
国土交通省では、人口減少により新築ニーズが減退し、特に地方では空き家の増加が防災・防犯面を課題とし中古住宅市場の活性化に取り組みます。アベノミクスによる賃金上昇効果が限られていることもあり、新築より割安感のある中古住宅に関心が高まります。
ここ数年、若年層を中心に建物の構造だけを残し、用途や機能を変え性能を向上させ価値を高めるリノベーションが人気です。冷暖房効果を高めるIT化など新たな機能の向上で中古住宅市場が景気の下支えとなっています。
[2013.12.30]
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