被災地の地銀、預金残高過去最高に/3・11に発見の小惑星:命名「GANBAROU」
預金残高過去最高、融資も増加:岩手、宮城、福島、被災3県の地銀
日銀の統計によると、岩手、宮城、福島3県の銀行預金が東日本大震災の発生以降大幅に伸びています。損害保険金の振込が増えたり、企業の手元資金の積み増しが影響しているとのことで、3県の地銀・第二地銀8行の5月末の預金残高は過去最高の17兆5,137億円(前年比9.8%増)。震災直前は約16兆円でしたが、震災後は月に約5,000億円ずつ増えている計算です。
また、5月末の融資残高は9兆7,024億円(同0.9%増)。増加に転じるのは平成21年12月末以来、およそ1年半ぶりのことです。融資を受けているのは多くが建設業など。復旧作業のための運転資金を借りているといいます。
ただし、中小企業が個人の二重ローン問題の深刻化が懸念されていることから、設備投資などへの融資は渋いままの様子。復興需要に対応するためには再生ファンドの設立が急がれます。
岩手県:ふるさと納税1億円突破/支え合い機運高まる
震災以来、ボランティアや義援金など、国内では「支え合い」の機運が高まっています。また、平成20年度に運用開始された「ふるさと納税」が改めて注目されました。被災地にはこれを活用した寄付が続々と寄せられ、復旧復興を支えています。岩手県では寄せられた寄付は1億円を突破したと報じられました。長期継続の意思を示す人もいるなど、地元ではどれほど心強いことでしょう。
国の補正予算はまだ当てには出来ない状況ではありますが、今国会ではNPO法人に関する法改正が成立し、寄付者に対する優遇税制が拡充されました。
欧米では支え合いの仕組みが発展しており、寄付文化も根付いて、社会を支えています。東日本大震災をきっかけとして寄付の文化が広まれば、社会の仕組みも変革出来ると期待しています。
「被災者の希望の星に――」 3・11に発見された小惑星:命名「GANBAROU」
7月3日の毎日新聞に、高知市のアマチュア天文家、関勤さん(80)が、22年前の3月11日に発見した小惑星を「GANBAROU(がんばろう)」と命名し、国際天文学連合小惑星センター(米スミソニアン天文台)から認定されたと報じられていました。心温まるとともに、御歳80歳となった今も彗星や未発見の小惑星を探しているという関氏に心服いたします。
関氏は毎日新聞の取材に対して「星は永久に力強く輝く。命名した星が(東日本大震災の)被災者らの希望の星になってほしい」とコメント。小惑星GANBAROUは肉眼では見えないとのことですが、折しも七夕から盆の時期、星に祈りをささげずには居られません。
[2011.7.11]
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