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震災後の返済猶予12,000件/スタンダード&プアーズ:被災地金融機関、不良債権増も格付け「A」

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震災後の返済猶予12,000件超:読売新聞調査 
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読売新聞が独自に行った集計によると、金融機関が東日本大震災で被災した中小企業や個人に対して融資の返済を猶予している件数が、少なくとも12,000件を超えることが分かりました。
24日の紙面によると、岩手、宮城、福島各県の地銀、第二地銀8行と、三菱東京UFJ、三井住友、みずほの大手3行でこれまでに判明している返済猶予の件数は、住宅ローンなど個人向けが6,414件、企業向けが6,276件で、合計12,690件でした。ただし、連絡がとれないままの融資先もあることから、件数がさらに膨らむのは確実と見られています。

東北の地銀15行中6行損失:純損益321億赤字
東北財務局は6月10日、東北の地銀、第二地銀の平成23年3月期単体決算の概要を発表しました。東日本大震災の発生を起因とした多額の損失計上により、全15行のうち6行が純損失。純損益の合計は321億円の赤字です。
合算の純損益が赤字となるのは、世界的な不況で11行が純損失を計上した平成20年3月期(赤字額840億円)以来2期ぶりとのこと。また、自己資本比率の平均は前期比0.6ポイント低下の11.0%。全国平均(11.6%)をやや下回り、全国を下回るのは平成12年3月期以来11期ぶりのことです。

S&P不良債権増なるも格付け「A」据え置き:七十七銀、岩手銀の安定性を評価
一方、同発表のなかで本業のもうけを示すコア業務純益に国債等債権損益を加えた実質業務純益は、債権売却益の計上や経費削減により前期比5.5%増の1、143億円と、増益傾向が見られます。また、金融再生法に基づく不良債権比率の平均は、全国平均を0.3ポイント上回る3.5%と、前期の値をキープしました。スタンダード&プアーズ・レーティングズ・サービシズ(S&P)は東日本大震災発生後の発表でも、七十七銀行と岩手銀行の長期カウンターパーティ格付けは「安定的」と見て「A」に据え置くとしています。

被災地から海外進出を支援で提携:七十七銀行、バンコク銀行業務提携
東日本大震災の発生以来、国内では製造拠点の海外分散を検討する企業が急増しています。津波により製造拠点流失等の被害があった地域でもその動きは顕著。七十七銀行はタイ最大の商業銀行、バンコク銀行と業務提携を行いました。被災企業への資金供給で地域経済を支えるとともに、融資先企業の海外進出を支援するとしています。また、国内販売低迷に苦しむ企業の販路拡大も期待されます。

「良くも悪くも堅実」の面目躍如? 再評価される東北の金融
東北の金融機関の多くはバブル期も健全な経営を続け、自己資本比率も高水準を保ってきました。その体質は「良くも悪くも堅実」と評されてきましたが、この未曾有の大災害を受けては公的資金申請の検討が迅速であったり、中小企業の救済に積極的に策を講じたりなどの動きが改めて評価されています。国難の局面において、東北の金融は面目躍如に止まらず、面目一新たるものがあります。

[2011.6.30]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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