中小商材・技術、大企業と融合:ビジネスマッチング活発!新市場・取引先獲得
大和ハウス:地域の中小企業の技術、工法を事業化へ254社と商談
歴史的な円高や、電力供給不足など国内産業が空洞化を加速させている中、ビジネス商談会が活発に行われています。国内の中小企業には独自の生産品や高度技術が数多く埋もれています。この商談会などによって中小企業同士や大企業との融合で生まれた技術や生産品を新たなビジネスに生かし、事業の継続や新しい市場の獲得、取引先拡大を狙っています。
例えば、住宅大手の大和ハウス工業。平成21年から自治体が地元企業を募り、独自の新しい技術や工法などを大和ハウスグループ各社に紹介する展示商談会を積極的に行っています。大阪府をはじめ福井県など1府5県、254社と商談。この商談会をきっかけに事業化となったケースも複数社表れました。
大阪ガス:事業化を検討した商談90件中40件が中小企業
8月31日、大和ハウス本社には新たに石井・岡山県知事や同県内の中小企業44社が集まり、自慢の商材や技術をプレゼンテーションしました。環境・健康機器販売が提案する遮熱塗料に関心が集まり、「塗装を施すと空調機の稼働を30~40%削減できる」と仮設住宅にも利用できそうだと注目されました。同様に大阪ガスでもエネルギー環境などの様々な分野で外部企業の技術を融合し、付加価値を高める活動を展開。平成21年~22年の2年間で事業化を検討した商談件数約90件中40件が中小企業でした。
日本企業の99%を超える中小企業は、大企業の支えとなり、新事業への展開や、コスト削減、納期短縮など大企業を下支えしてきました。円高や電力供給不足など大企業が海外へ拠点を移す中、さらなる政府支援を願います。
中小企業庁:東北の技術を獲得したい大企業の意識は強い
中小企業庁では、被災地に工場などを所有する中小企業向けに「下請中小企業震災復興特別商談会」を仙台と東京で開催。工業製品や製造委託先など新規開拓を要望する発注企業と、下請けとなる被災地の中小企業のビジネスマッチングを目指します。同庁が被災企業を対象に商談会を開くのは初めとなり、8月31日は仙台で第1回目の商談会が行われました。発注側となる企業は、ブリジストンや富士通、三井造船、安川電機など大手54社が参加。受注側となる地元中小企業183社と熱心な商談が重ねられました。
中小企業庁取引課は、「東北の技術を獲得しようという発注企業の意識は強く、資金繰りや工場再建など課題も多いが地域の強みを生かし、新規取引や販路拡大に繋げたい」と意気込みを示します。第2回は11月29日、東京で開催の予定。
産業の変革:求める商材・技術、変化のスピードは加速
震災による原発事故、電力不足によって省エネ、環境産業が次世代の技術に急激な進歩を見せています。需給のバランスを把握するためにも政府や自治体、業界団体などの支援で開催される商談会や展示会、セミナーなどへは積極的に顔を出し、自社の商材や技術を積極的にアピールし、商機を掴みたいものです。
9月2日には野田新内閣が発足。スピードある経済・金融政策や規制緩和、優遇措置など打ち出して欲しいものです。
[2011.9.6]
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