官民ファンド創設:PFI法改正、公共事業も民間頼み!
法改正で国から資金を捻出?
16日の新聞記事によると、政府がインフラに投資する官民ファンドを創設する方向で調整に入った報じました。国が資金を拠出することで、投資家や民間企業・金融機関などが出資しやすい体制を整えるようです。来年の通常国会にPFI法改正案を提出し、国から財政融資資金を活用できる体制を整える方針だと報じています。
PFIは双方にメリットはあるものの
このPFI法とは、プライベート・ファイナンス・イニシアティブの頭文字をとったもので、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」と定めています。公共施設等の建設や維持、運営を民間企業の資金やノウハウを活用して公共サービスの提供を行う手法を定めた法律です。
例えば市で図書館を建設する場合、資金調達や設計、建設、運営までを民間企業に委託します。事前に定めた契約期間終了後、施設所有権を行政に移転するというものです。
メリットとして行政側にはコスト削減、サービスの向上が期待され、企業側には契約期間中、安定した収入が行政から入ってくるという双方にメリットがあります。と、メリットばかりが打ち出されていますが・・・・
利権にならないか?最後は民間頼みなのか
報道では工事の進まない東京外郭環状道路や関西国際空港に活用するとの事です。計画を途中まで進めて、予算不足から民間にお任せ・・・、軌道に乗って計画が完成して雇用が確保できてから、財政投融資を民間に運営させてお返しいただくということなのでしょうか。なんとも虫のよさをかんじます。公共工事資金を捻出するために法改正までしようとしている様に感じます。その後の事業所運用が利権にならないのか、一抹の不安がよぎります。
官民ファンドは機能するのか
PFIは基本的には民間活力を公共事業に生かすことが目的です。また、国内の公共事業に目を向けてばかりいないで、海外の国営ファンドの動きにも注目しましょう。新興国の中には、ファンドによる企業買収を積極的に推進して、技術移転に取り組んでいるところもあります。この官民ファンドが公共工事の推進、雇用の確保、ひいてはデフレ克服の足がかりに貢献することを祈るばかりです。そこで菅総理の提唱する「1兆円の特別枠」の件にしても、コンペ形式で各省庁以外からも知恵をもらうなどして、「これだ!」という思わずうなずくような対策にして欲しいものです。
[2010.8.17]
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