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日銀8月9日発表:貸出高8ヶ月連続減少、預金高38ヶ月連続増加

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設備投資に慎重、不安定さが預金増やす
8月9日、日本銀行は7月の貸出残高が8ケ月連続して減少していると発表しました。7月の貸出・資金吸収動向(速報)によると金融機関(都銀、地銀、第二地銀など)の平均貸出残高は前年同月比1.9%減少し394兆9,752億円でした。減少幅は6月のマイナス2.1%から縮小したものの8ケ月連続して減少しています。日本銀行では「借入需要に変化はなく、(企業)の設備投資などが引き続き弱い」(金融機構局)としています。一方、預金残高は前年同月比2.3%増の544兆1,511億円と平成19年5月から、なんと38ケ月連続の増加となっています。収益を上げた企業が設備投資に慎重になっていると同時に、不安定な社会情勢で資金を手元に蓄えるという動きが預金残高を増やす原因となってるでしょう。

低迷する資金需要
日本経済は、平成22年度第1四半期(平成22年4月~6月)に記録的な収益を上げ100809_1.jpgた企業もあり、回復の兆しも見えてきましたが報道されるのはやはり誰もが知っている大企業ばかりです。

実体経済を測ってもらいたい
実体経済の中にはモラトリアム法案適用や改定貸金業法によって少額の運転資金でさえ借りることの出来ない中小企業経営者が数多くいるのです。
単純に預金残高から貸出残高の差額は149兆1,799億円、金融機関にストックされたままでいるのです。明らかに金融機関が積極的に運転資金融資の増加や推進をしないと、市中で流通している資金の不足がだんだんと問題になりそうです。


7月21日発表:資金需要はマイナス
7月21日に発表された日本銀行の主要銀行貸出動向アンケートによると、企業向けの資金需要が3ケ月でどのように変化したかをみる指標、資金需要判断DIはマイナス17で平成22年4月調査のマイナス10から悪化しています。
日本銀行は金融経済月報で「企業の運転資金需要、設備資金需要とも後退しているほか、一部にこれまで積み上げてきた手元資金取り崩しの動きもみられている」と指摘していました。特に中小企業の資金需要が低迷しているのです。

特効薬は金融制度改正、規制緩和、減税か?
金融機関はバブル時代に甘い与信、無担保で中小企業に融資を続け、逆にサブプライム、リーマンショック以降の金融危機になった今、貸し剥がし、貸し渋りで中小企業を追い込んでしまっていいのでしょうか。
貸出残高が増えなければ産業は衰退する一方です。経済に必要なのは思い切った金融制度や商法の改正施行、参入障壁の規制緩和、企業に対する法人税減税などの根本的な方策を考えるときに来ています。せっかくデフレ脱却局面なのに海外に出遅れます。

菅首相の「特別枠一兆円」の使途も決まっていません。産業の振興に充ててもらいたいものです。

貸出し動向表ではニーズある<参考>
下の表は貸出し動向です。貸出しそのものは8ヶ月減少との報道ですが、貸出し動向はやや上向きの月があります。資金ニーズはあると読み取れます。それにしても新年度の落ち込みは回復するんでしょうか?1兆円も含めて今後の政策に期待します。

100809_2.jpg[2010.8.9]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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