日銀短観(TANKAN)

日銀短観とは
日銀短観は(「タンカン」と読みます)(以下短観と略す)は、正式名称を「全国企業短期経済観測調査」といいます。統計法に基づいて日本銀行が行う統計調査であり、全国の企業動向を的確に把握し、金融政策の適切な運営に資することを目的としています。全国の約1万社の企業を対象に、四半期ごとに実施しています。
短観では、企業が自社の業況や経済環境の現状・先行きについてどうみているか、といった項目に加え、売上高や収益、設備投資額といった事業計画の実績・予測値など、企業活動全般にわたる項目について調査しています。
短観は、国内外で利用されており、海外でも”TANKAN”の名称で広く知られています。
調査対象
「全国短観」の目標母集団は全国の資本金2千万円以上の民間企業(「金融機関」および「経営コンサルタント業,純粋持株会社」を除く)とし、調査母集団は総務省「事業所母集団データベース」をベースとしています(現行約23万社)。
調査母集団から、業種別・規模別に設けた区分毎に、統計精度等に関する一定の基準を満たすよう、調査対象企業(現行約9,100社<2024年3月時点>)を抽出しています。
集計値は31の業種(製造業17業種、非製造業14業種)および3つの規模(大企業、中堅企業、中小企業)(注)の合計93の集計区分で公表していますが、統計の精度向上を目的として、調査対象企業の選定(標本設計)や母集団合計の推計値の算出に際しては、より細かな区分(計400層弱)を設けています。調査対象企業は原則として2~3年に1度見直すこととしています。
(注)「全国短観」では、総務省が告示する「日本標準産業分類」をベースに、製造業を17業種、非製造業を14業種に区分しています。また、資本金を基準にして、下図のように、大企業、中堅企業、中小企業の3つの集計規模区分を設けています。
| 分類 | 資本金 |
| 大企業 | 10億円以上 |
| 中堅企業 | 1億円以上10億円未満 |
| 中小企業 | 2千万円以上1億円未満 |
D.I(ディー・アイ)とは
短観で使われている「D.I.」(ディー・アイ)とは、Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略で、企業の業況感や設備、雇用人員の過不足などの各種判断を指数化したもので、変化の方向性を示す指標のこと。
D.I.は、各判断項目について3個の選択肢を用意し、選択肢毎の回答社数を単純集計し、全回答社数に対する「回答社数構成百分比」を算出した後、次式により算出しています。
D.I.=(第1選択肢の回答社数構成百分比)-(第3選択肢の回答社数構成百分比)
D.I.は、業況判断のほか、製商品・サービス需給や在庫、価格、設備、雇用人員、資金繰り等の判断項目についても作成されています。
例えば、収益を中心とした全般的な業況に関する判断を示す「業況判断DI」は、「1. 良い」、「2. さほど良くない」、「3. 悪い」という3つの選択肢の中から1つを回答して頂き、それぞれの回答社数の構成比を計算した上で、「1. 良い」の社数構成比から「3. 悪い」の社数構成比を引いて算出しています。
具体例として、3つの選択肢の回答社数構成比について、「1. 良い」が30%、「2. さほど良くない」が60%、「3. 悪い」が10%の場合、「業況判断DI」は、「30%-10%=20%ポイント」となります。
なお、公表区分ごとのDI変化幅をみると、一見整合的でないケースもあります。例えば、下図のケースでは、全産業の「最近」から「先行き」にかけての変化幅はそれぞれ「0」ですが、内訳である製造業では「+2」、非製造業では「+1」と変化しています。
これは、DIを算出する際、「1. 良い」および「3. 悪い」と回答した社数構成比を整数化(小数点第1位を四捨五入)しており、「製造業」、「非製造業」、「全産業」の各区分において整数化を行う結果、四捨五入のずれが生じているためです。
(具体例)業況判断DI(%ポイント)
| 最近 (良い-悪い) | 先行き (良い-悪い) | 変化幅 | |
| (先行き-最近) | |||
| 製造業 | 20 | 22 | 2 |
| (30%-10%) | (28%-6%) | ||
| 非製造業 | 18 | 19 | 1 |
| (25%-7%) | (24%-5%) | ||
| 全産業 | 20 | 20 | 0 |
| (28%-8%) | (26%-6%) |
日銀短観の公表日(発表日)
日銀短観は毎年4月初、7月初、10月初、12月央に、それぞれ3月、6月、9月、12月の調査結果を、2日間に分けて公表しています。
公表初日(午前8時50分)は、概要(主要項目の集計結果を掲載した資料)と要旨(「概要」から一部計数を抜粋した資料)が公表されます。公表2日目(午前8時50分)は、調査全容(詳細な計数を収録した資料)が公表されます。
次回の短観の発表が近づいてきました。
このブログでもご紹介したいと思います。
関連記事:
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