◆二十四節気◆令和7年(2025)11月22日「小雪(しょうせつ)」です。◆

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月22日「小雪(しょうせつ)」です。◆

11月22日10時36分「小雪」です。旧暦10月、亥(い)の月の中気で、「立冬」後15日目。天文学的には太陽が黄経240度の点を通過するときをいいます。

「小雪(しょうせつ)」とは、寒さいまだ深まらず、雪いまだ大ならざるなりの候、小雪は字の如く「雪はさほど多くない」という意味です。「暦便覧」では「冷ゆるが故に雨も雪と也てくだるが故也」と説いています。

降っても雪は多くはないものの、遠い山嶺の頂きを眺めると白銀の雪が望めます。みかんが黄ばみはじめ、収穫の頃です。紅葉は終わりを告げ、徐々に寒さが厳しくなります。朝夕に「木枯らし」が吹き、冬の到来が近いと感じる頃です。

「立冬」から「小雪」にかけて、「日光山輪王寺(にっこうさんりんのうじ)」「彦根城(ひこねじょう)」などの名勝旧跡で、松の木に「こも巻き」を施したり、金沢の「兼六園(けんろくえん)」、東京の「浜離宮(はまりきゅう)」では「唐崎松(からさきまつ、からさきのまつ)」の「雪吊り(ゆきつり)」の設営が始まったりと、冬の備えの便りが届きます。

◆木枯らし(こがらし)

小雪の頃、秋の終わりから冬の初めにかけて吹く、強く冷たい季節風を「木枯らし」と呼びます。文字どおり、木を吹き枯らしてしまうほど冷たく、冬の到来を告げる北風です。「凩」とも書きますが、これは日本の国字です。

いつのまに空のけしきの変るらむ激しき今朝のこがらしの風 ―― 津守国基『新古今和歌集』

またひとしきり強いのが西の方から鳴って来て、黒く枯れた紅葉を机の前のガラス障子になぐり付けて裏の藪を押し倒すようにして過ぎ去った。草も木も軒も障子も心から寒そうな身慄(みぶるい)をした。―― 寺田寅彦『凩』

木がらしの地にも落さぬ時雨かな ―― 向井去来

気象庁は、10月半ばの晩秋から11月末の初冬のあいだ、「西高東低」の冬型の気圧配置になったときの、最大風速8m/s以上の北寄りの風を「木枯らし」とし、その年の最初の木枯らしが吹くと、「木枯らし1号」のお知らせを発表します。

◆小春日和(こはるびより)

初冬の、穏やかで暖かい春に似た日和が続くころを「小春(こはる)」といいます。また、「小春」は陰暦10月の別称でもあります。「木枯らし1号」が吹いて「冬将軍(ふゆしょうぐん)」の到来を告げるころ、風のない陽気のいい「小春日和(こはるびより)」になることがあります。寒いけれど麗(うら)らかな空を「小春空(こはるぞら)」、湖畔や海の波のおだやかな状態を「小春凪(なぎ)」と呼びます。

◆◆「七十二候」◆◆

初候◆「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」
◇虹を見かけなくなる。
次候◆「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」
◇北風が木の葉を払いのける。「朔」は北の方角の意。「朔風(さくふう)」は、北から吹いてくる風。「朔吹(さくすい)」とも。
末候◆「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」
◇橘の実がようやく黄色く色づき始める。

◆◆初冬の花◆◆

◆石蕗(つわぶき、艶蕗、橐吾) キク科ツワブキ属の常緑多年草。学名:Farfugium japonicum。葉が「蕗(ふき)」に似ていること、艶があることから「つやぶき(艶蕗)」と呼ばれ、転じて「つわぶき」となった説など、和名の由来はいくつかあります。

本州中部以西、四国、九州、朝鮮半島、中国の海岸近くに自生。観賞用に庭園や茶庭に植えられ、いくつかの園芸品種もあります。腎臓形で厚く、上面に光沢を持つ葉が根生し、そこから伸びる茎の高さは60cmほど。初冬に、鮮やかな黄色の花がいくつかまとめて咲きます。花は、直径5cm前後の頭状花序(とうじょうかじょ)で菊に似ています。

葉柄の部分は蕗と同様に食べられますが、やや苦味があります。むかしから民間療法で、葉や葉柄をはれものや湿疹、打撲、やけどなどの薬として用います。果実には淡褐色の長い「冠毛(かんもう)」があり、タンポポの種のように風に乗って遠くへ運ばれます。

石蕗(つは)咲いていよいよ海の紺たしか ―― 鈴木真砂女
さびしさの眼の行く方や石蕗(つは)の花 ―― 大島蓼太

◆◆◆◆編集後記◆◆◆◆

暦の上では冬に入って初めての二十四節気「小雪」です。紅葉前線も南下しています。近ごろは、10月末のハロウィンが終わるやいなや、クリスマスや年末の支度に急かされるような雰囲気になります。
今年も残すところ、ひと月少々。雪の降る地域では、樹木も越冬に備えて冬支度です。
日没になると急に冷え込むこの頃です。 読者の皆さま、お風邪などお召しにならないよう、お身体ご自愛専一の程
筆者敬白

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