円滑化終了後の対応策、企業再生支援機構のノウハウ生かし業務延長!中堅・中小支援策

有用な事業・高い技術力を支援:支援機構3~5年業務延長

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政府は11月6日、中堅・中小企業の再建を支援する企業再生支援機構の支援決定期限を3〜5年延長する方針を示しました。同機構は、有用な事業や高い技術力を持ちながら過大な借入などで負担を負う企業を支援。官民共同ファンドからの出資や金融機関から債権買取り調整、経営陣の派遣など行い企業の再建を図っています。
同機構は、本来時限組織として来年3月末までの業務でしたが、中小企業金融円滑化法のリスケジュール(条件変更)措置が終了するのを踏まえ、同機構が持つノウハウを延長して活用。金融機関の貸し剥がしなどの懸念に対応し、中小企業の再生支援体制を強化します。
支援決定は日の丸企業だけ?JAL再生で出資の2倍を回収
企業再生支援機構は、平成21年10月に産業再生機構の後継的な存在として業務を開始。これまで30社弱の企業を支援決定し再生を行っています。最近では、経営破綻し平成22年2月に上場廃止になったJAL(日本航空)をわずか2年7ケ月、今年9月には異例のスピードで再上場。同機構は、JALの株式売却で出資額約3,500億円の2倍近くを回収しました。
JALは、同機構の支援により経営や業務を改革。大幅な人員削減やOBの企業年金縮小など企業努力も見られた一方、同業他社との競合では大きく公正さを欠きました。日の丸企業を支援することが官民ファンドの目的なのか疑問も残ります。
官民共同ファンド:実態は出資比率9割が官
官民ファンドは、企業再生支援機構のほかにも半導体大手のルネサスエレクトロニクス支援が浮上する産業革新機構や、不動産市場安定化ファンド、農林漁業成長産業化支援機構など各省で争うように設立ラッシュとなっています。
官民ファンドは、国と民間が共同出資し、国の信用で民間から出資された資金を合わせ支援する事業に投融資します。しかし、実態は出資比率の約9割が国の出資となっているのが現状です。支援が成功せず、回収の見込みがたたなくなれば国民の負担となります。
舵取り間違えればエルピーダの二の舞
経済産業省が主導し出資、救済に乗り出したエルピーダメモリは今年2月に経営破綻。結果は米国系半導体傘下に入るなど、最悪のケースとなりました。投融資先や経営改革など舵取りを間違えれば、有用な事業や高い先端技術を失なうばかりか雇用、地域経済までも縮小させます。
時限組織の企業再生支援機構の延長案は、数多くの企業を救済する一方、その結果も問われます。支援決定後、再建終了時には組織が解散。誰も責任をとれない企業支援は、民間では許されません。
[2012.11.10]

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