資金調達、中小企業も上場のチャンス!新ジャスダック発足

 

市場時価総額が16%に縮小
国内の新興市場は、設立間もない企業を育てるために平成11年に東京証券取引所(東証)マザース、翌12年に旧大阪証券取引所(大証)ジャスダック、14年には大証ヘラクレスが誕生、IT企業を中心に活発に取引されていました。しかし、平成18年、東証マザースに上場していた旧ライブドアが証券取引法違反を起こし、市場は一気に冷え込みました。
新興市場は投資家の信用を失うどころか「危ない企業が存在する市場」として敬遠され活況を失ったのです。

時価総額7兆0,040億円が1兆1,192億円に減
東証によると、東証マザースで平成17年に7兆0,040億円あった上場企業全体の時価総額が平成22年9月末時点で1兆1,192億円に落ち込みました。新しい技術や発想、ビジネススタイルを持ちながら、陽の目を見ない中小企業には積極的に上場も検討し、国内外へ事業を発展してもらいたいものです。

新ジャスダックから米ナスダックへ
大証の新興市場は10月12日、ヘラクレスとジャスダックを統合した「新ジャスダック」を発足、同日から取引が開始されました。

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10月12日現在、上場した企業数は1,005社、時価総額は8兆8,166億円と韓国のコスダックを抜いてアジア最大の新興市場となりました。

大証では、中国や韓国の取引所とも提携しているため、国内外相互に上場することなども検討され、新ジャスダックとともに好調なデリバティブ(金融派生商品)取引を主力に、市場のグローバル化を進めます。
大証の米田社長は「上場企業の海外展開を支援、米ナスダック市場への上場を容易にする」など成長企業の取り込みを図り、いづれはグーグルやアマゾンが上場する、米ナスダックに上場できる市場を目指すと発表していす。新ジャスダックの構想は上場を目指す振興企業にはわくわくする発表です。

赤字でも上場!グロース区分
101014_2.gif新ジャスダックでは一定の資産のある中堅企業が対象の「スタンダード(951社)」と、規模が小さくても成長が見込める「グロース(54社)」の2つの区分で運営。特にグロースは赤字でも上場できて、成長が期待される企業が優遇されます。これは厳しい上場審査で時間を費やしてしまい、設立浅いIT企業などが日本以外のアジア市場へ流出しだした背景による緩和措置と見受けられます。
一方でグロースでは上場後、中期経営計画の公表を義務化し情報公開不十分と判断した際は改善を求めます。このように健全な監視対策も講じています。大証では地方都市でも経営者交流の場を設け、成長企業の発掘と経営者の起業モチベーションを高揚させる仕組みづくりを進めると発表しています。

投資家の不信感は払拭できるか
自見金融相は9月12日、新ジャスダックを「企業の資金調達の場としての役割を一層発揮してくれることを期待する」と期待感を表明しました。しかし新興市場を取り巻く環境は厳しく、ライブドアショック以降の粉飾決済など不祥事事件により今だ投資家の不信感は強いものがあるようです。日本国内の投資家の不信感を払拭することが大切です。

信頼回復でアジア最大取引額を目標
新ジャスダックは、今後上場には緩和した審査基準や手続き費用の抑制、機関投資家へは企業情報レポートの提供、上場後にはこれまでにはなかった細かなチェック体制の仕組みづくりを行い、売買取引を増やすことが必要でしょう。独自の工夫で投資家の信頼回復を勝ち取り、個性的で成長見込みのある企業を上場させ、新興らしい魅力のある市場に育てなくてはなりません。時価総額は8兆円でも売買取引額が韓国コスダックの1/10の新ジャスダック。今後は取引額でもアジア最大となって意義のある市場になってもらいたいものです。

チャレンジ重視市場
日本国内では上場を目指す新興企業が、厳しいコンプライアンスとコスト高で上場をあきらめています。投資家保護だと不正摘発ばかりに目が向いて、企業を育成する意識が欠けている市場では魅力がないのです。振興市場が会社を育て、数々の経験が本物の経営者を育てる風土が根ざした市場こそ取引も増えるのです。

「水清ければ魚棲まず」
●関連記事:意欲削がれる国内新興市場!アジア新興市場目指す日本のベンチャー [2010.8.23更新]
漢詩「宋名臣言行録」によれば、「水至って清ければ、則ち魚なし。人至って察なれば則ち徒なし」あまりきれいな水には魚が住めないし、潔白すぎて、他人をとがめだてするような人は、仲間がなくなる。と述べている。今の新興市場のように・・・・・
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[2010.10.14]

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