工場設備投資16%増、件数はリーマン前から半減!復興への設備投資補助金は被災地わずか6%

復興需要、電力資源の分散が後押し、立地面積も拡大
経済産業省は10月31日、今年上半期(1月〜6月)の工場立地動向調査の結果を公表。全国の工場立地件数は469件と前年同期比16.4%増となりました。昨年は震災の影響が大きかったものの、産業空洞化の抑制には影響を与えました。
工場の立地面積では、前年同期比71.3%増の718haとなり大幅に拡大。電力会社では、火力発電や再生可能エネルギー発電を生産するため用地取得を進めたほか、東日本大震災からの復興需要が件数を押し上げました。
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災害救助法適用の7県の工場立地7割増
工場立地件数は、前年同期を上回ったものの、リーマン・ショック前の水準からは半減。歴史的な超円高や世界経済の低迷により国内の設備投資計画の凍結や見直しも目立ちます。
立地件数の上位業種をみると食料品製造業が77件と最も多く、金属製品49件、輸送・生産・はん用機械が28件と続き、はん用機械は前年の5件から28件と大幅に増加。震災による災害救助法の適用を受けた7県の工場立地件数も90件と前年から約7割増加しました。
国内立地補助金:510件中、被災地3県の事業へは31件だけ
経済産業省では、震災から復興を図る目的で昨年度の3次補正予算で同省の補助金規模では最大級の総額2,950億円を計上し「国内立地推進事業費補助金」を公募。今年2月と7月に発表された補助対象企業は、大企業からベンチャーにまで至り、地域も北海道から沖縄まで幅広く点在しています。
補助金は、復興予算を活用し復興を図るために民間企業の設備投資に交付され510件が選定。このうち被災地、岩手、宮城、福島3県での事業には全体の6%の31件しか含まれず、ほかの地域の受け手にはグローバル大企業の名もあり、「ばらまき」との声も上がります。
経産省:補助金の選考、民間へ丸投げ?
経済産業省では、人手不足を理由に補助金申請の受付けや、対象企業の選考、補助額を決定する補助金事務局を民間シンクタンクへ委託。選考会メンバーの名簿や補助額も公表されず公正さが懸念されます。
少子高齢化が進み、長引く円高など産業の空洞化が現実となり、抑制のための設備投資への補助金の行方も本来の目的となったか結果も問われます。一方、被災地以外でも設備投資により、地域経済を潤し関連産業へ波及効果も生みだすことも事実。復興予算が復興以外で使われ問題となるなか、被災地の31件が少ないのか多いのか、その効果の公表が必要に思えます。
[2012.11.7]

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