情報開示しない政府、TPPに黄信号!「アジアの成長取り込む」の本音は?

野田首相:アジア経済成長は「TPP」+「ASEAN+6」
第18回国際交流会議「アジアの未来」は5月24日に都内で開幕。「混迷する世界とアジアの貢献〜新たな成長モデルを探る」をテーマにアジア諸国の政府首脳や経済人、有識者らが地域の発展について議論を重ねました。
野田首相は、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加への協議と、年内交渉開始で合意した日中韓FTA(自由貿易協定)にASEAN(東南アジア諸国連合)10ケ国とインド、オーストラリア、ニュージーランドを加えた16ケ国による広域FTA交渉を両輪にアジアの経済成長を促すと欲張りプランを表明しました。
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TPP参加:連合「参加支持から情報提供」へ、日生協「中立立場から政府批判」へ
TPP交渉参加は、未だ賛否両論で参加の意向を示したい野田首相は、先月の日米首脳会議でも表明は宣言しませんでした。政府の支持基盤である連合は、昨年よりTPP参加支持から情報の公開を要求するようになり、中立的な立場だった日本生活協同組合連合会も政府批判に軸足を移しました。今や参加を強く要請するのは経団連など産業界だけになったようです。
産業界では、自動車や家電など関税が撤廃されれば輸出において価格競争力を強化できるものの、すでに生産拠点は海外へ移転。耐久消費財の輸出は、GDP(国内総生産)1.6%に過ぎません。農業など第1次産業は1.5%と、TPP参加反対勢へ「それ以外の98.5%を犠牲にするのか?」と言った前原前国土交通相の発言を思い出します。
TPP参加国:「マレーシア」「ブルネイ」、「シンガポール」「ベトナム」4カ国でアジアの人口比3%
政府はTPP参加で「アジアの経済成長を取り込む」と陣頭するものの、アジアのTPP加盟国はマレーシアとブルネイのみ。参加交渉中のシンガポール、ベトナムを加えた4ケ国でも人口は約1億2,200万人。アジア全体の人口約41億6,000万人のわずか3%でしかなく、4ケ国ともASEAN加盟国です。

TPP交渉:「がん保険参入見送り」「BSE感染牛輸入緩和」、すでに米国に譲歩
かんぽ生命の事業拡大を目指す日本郵政は5月9日、がん保険に参入しない方針を示しました。TPP参加交渉の協議で米国が難色を示した配慮からです。TPPは、農作物だけでなく畜産物、保険、医療など幅広く、参加国同士の参入の自由化が進められます。今年4月には、すでにBSE(牛海綿状脳症)感染牛の輸入を月齢20ケ月以下から30ケ月以下に緩和を検討するなど米国への譲歩がみられます。
TPP参加国のGDP総額:日本と米国で8割超え
財務省の貿易統計によると平成23年の日本の貿易総額は、対中国が23.3%、対米国が11.9%。中国はTPPへの参加表明はいまのところありません。アジアの成長を取り込むTPP参加国のGDP総額は日本と米国だけで8割を超え、TPPは日米自由貿易協定のようにも見えます。
オバマ大統領「輸出倍増計画」日本市場に切り込みの尖兵がTPP
こうなるとTPPは、オバマ大統領が宣言する「輸出倍増計画」の切り札のようにしか見えません。原発停止でエネルギーの代替えに日本のLNG(液化天然ガス)の輸入が急増。米国ではシェール(頁岩層)に含まれる天然ガスの開発に沸いており輸出化も予測されます。さらにアジアの百倍以上の規模で穀物など大量生産する米国農業にアジアの農業は太刀打ちできません。
情報開示のないTPPは、参加メリットを打ち出すもののその根拠が示されません。正しい情報を公開しなければ、暴走しない限りTPP参加交渉への協議は進まないのではないでしょうか。

※TPP所見※私達は菅政権時代にTPP容認し推進するような方向で下が、実態をしれば知るほど危険な交渉だと言わざるを得ません。危険に関するデータも併せて掲載したいと考えています。

[2012.5.29]

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