地銀の融資先、脱せぬ不動産向け依存!融資残高は地銀の6割が増加

地銀103行中、69行が不動産融資増加
地銀による、アパートやマンションなど投資用不動産向けの融資残高が拡大しており、メディアでは地銀103行のうち不動産向け融資残高が増加した地銀は59行と6割近くに上っています。
投資用不動産向け融資は、スルガ銀行が組織的な不正融資を行い社会的問題となり、地銀の多くでも不動産向け融資には慎重姿勢を強めていましたが、経営環境が厳しい中、収益が上がりやすい不動産向け融資に頼る地銀の戦略が浮き彫りとなっています。
不動産融資、大手行は減少、地銀は増加

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全国銀行協会によると、国内銀行からの不動産向け融資残高は、今年7月末時点で22兆7,797億円と前年同月から0.6%減少したものの、大手銀行が3%減だったのに対し、全体の7割を占める地銀は1%増と対照的な結果となりました。
地銀にとっては、不動産向け融資の拡大は、日本が人口減少になり、日銀のマイナス金利政策も持続されている中で数少ない収益の確保となり、融資額もおおよそ1億円規模と高額になりやすいことが要因となっています。
老後の生活費や節税対策として、副収入を得たい土地所有者やサラリーマンなど借り入れニーズは高くなっています。
スルガ銀の二の舞?融資審査の見直しが課題
地銀にとっては投資用の不動産向け融資は、融資自体に問題はなく、担保も手堅く融資を伸ばせるメリットがあるものの、不動産会社などから持ち込まれる案件にはずさんなものも少なくなく、融資審査の見直しなどの構築が課題となっています。
金融庁では、地銀の事業モデルについて、融資やコンサルティングにより地元の中小企業の成長を支援する地域密着型金融を地銀に要請しているものの、収益化には時間や手間がかかるため、不動産向け融資が依然として魅力的な商品となっています。
人口減少、マイナス金利が大きな痛手
日本は人口減少、マイナス金利政策などにより地銀は、地域において不動産や中小企業向け融資の貸し出しや手数料のニーズの減少が見込まれており、将来的な見通しも厳しくなる可能性があります。
金融庁では令和元年度の金融行政方針で、銀行法改正や監督指針の改正により地銀の経営改革を促すとしましたが、日本総人口は平成20年をピークに減少に転じ、地域経済の規模も縮小傾向、労働力不足も顕著の中、法改正により、改善が望めるか注視されます。
[2019.10.11]

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