国勢調査:人口横ばい都心集中/地方減少、高齢化時代のニーズを掴んで事業を継続

H22国勢調査:1,2億人の国内市場から世界人口の4割を占める新興国市場
総務省は2月25日発表した「平成22年国勢調査・人口速報集計結果」によると、昨年10月1日現在、日本の人口は1億2,805万6,000人と世界10番目とありました。国連連合によると世界の人口は69億900万人で、最も多い中国が13億5,400万人で約2割を占め、次いでインドが12億1,400万人、米国の3億1,800万人と続いています。上位の2つの新興国が約4割を占め、経済が著しく成長する中、日本を始め、世界は新しい市場に攻勢をかけているのも当然のことでしょう。
都道府県別では、東京が1,316万2,000人と最も多く、次いで神奈川の905万人、大阪の886万3,000人と続いています。調査では10都道府県が300万人以上となっています。平成17年から22年の人口増加数では、東京が58万5,000人で最も多く、神奈川の25万8,000人、千葉の16万1,000人と続きます。一方、減少数では北海道が12万人、次いで青森と福島が共に6万3,000人、秋田の6万人と続きます。国内では、若年層を中心に都心に集約され、地方の人口減少、高齢化が進む傾向が明らかになっています。
将来が不安定な社会:少子高齢化すすむ、晩婚化がさらに拍車
平成19年から22年まで死亡数は出生数を上回り、少子化の自然減少は続いていると言います。総務省では、日本の人口が平成17年から5年で0.05%微増の28万8,000人となっていることに、外国人の影響が大きいとしています。少子高齢化が進めば労働力が減少、潜在成長率が鈍化し、社会保障問題などの財政の支出も増加します。この現象は、不安定な雇用やライフスタイルの変化から晩婚化や未婚化、待機児童などの問題も影響がありそうです。
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地方では市町村の合併も増加傾向で、平成17年の2,217あった市町村数が、昨年は1,728に減少しています。市町村は、合併によって広域的な視点、観点から都市計画や観光振興、企業・プロジェクト誘致など「攻め」の自治体へ。事務、窓口の集約やサービスの向上、コスト削減など「守り」でもスケールメリットを得ることができます。自治体と企業が一体となって地域から産業を発展させたいところです。九州新幹線の開通や地域資源を生かし成長する観光産業や、高齢化に欠かせない介護産業、エコ住宅化などのリフォーム産業、第6次産業を視野に入れた農業などを中心に活気のある地域活性を目指したいものです。
韓流ドラマで地域の経済効果12億円!
地域の活性化に自治体では、企業の誘致に助成金や奨励金、税制優遇措置など拡充を図っています。政府では、雇用を守る緊急雇用安定助成金や、中小企業へ向けた経済・金融支援。また交通網インフラでは九州新幹線など観光での経済効果に向けた整備も進められています。
鳥取県では、韓流ドラマ「アテナ」の影響で、ロケ地を訪れる韓国の観光客が約3割増えたと報道がありました。航空会社は米子ーソウル便の期待を大型化。鳥取市では観光客向けにタクシーの貸し切り3時間3,000円と大幅割引実験を始め、ロケ地巡りのアクセスに配慮があったようです。昨年11月から今年1月末までに韓国からの観光客は、前年同期比29%増の9,858人を記録。特に放送が始まった昨年12月は、同比80%増の3、167人に達したとあります。鳥取県の国際観光推進課では、撮影効果での観光客増加を今後、安定集客にためリピーター化へ向けた仕組みを探るとしています。鳥取県は昨年も韓国の「アイリス」の撮影誘致に成功し、その経済効果は約12億円と言われます。輸送業や小売・流通業、宿泊業など地域の活性化により一層のロケ地誘致といきたいものです。
地域牛乳屋さん/野菜や健康食品、米、菓子などを牛乳と一緒に配達
TPP(環太平洋経済連携協定)の影響から日本の農業は会社化され、規模を拡大、一つの産業として変革しようとしています。地域の農業大型化で、関連産業を含め活性化を図り、高齢化がすすむ地域に活況を取り戻したいものです。大手牛乳メーカーでは、自社の牛乳配達ルートで野菜加工品や健康食品、高級米、お菓子などを牛乳と一緒に配達すると報道がありました。買い物へ出かける負担や、スーパーで販売される1リットルの牛乳の重みの負担など高齢化に伴う買い物難民が増加しているようです。
新鮮な牛乳は毎日届けられ、相互の信頼関係は既に結ばれて食品など消耗品をついで買いと違和感はないでしょう。しかも、届ける際には、届け先に姿があれば声を懸け、安否を気遣うと言い、問題視されている孤独死防止にも繋がると言います。姿はなくても翌朝、空瓶がおかれていれば飲む元気があると判断できるようです。まさに高齢化市場において一石二鳥でさらなる商品の拡充に期待したいものです。
一時は大型スーパーの出店ラッシュで牛乳は消費され、街の牛乳屋さんは縮小傾向にありました。高齢化が進む中で、顧客のニーズをしっかり研究し、新しい事業として復活を果たしました。変わりゆく市場や顧客ニーズを的確に捉え、事業を継続、拡大し、地域から活性化を図り産業を発展させたいものです。
[2011.2.28]

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