安倍政権、5年連続企業に賃上げ要請!9月は実質賃金0.1%減少

現金給与総額は2ケ月連続上昇
厚生労働省が11月7日発表した9月の毎月勤労統計調査によると、現金給与総額は前年比0.9%増の26万7,427円と2ケ月連続して増加しました。ただ、実質賃金は前年比0.1%減と4ケ月連続で減少しています。
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実質賃金は、支払われた給与を消費者物価指数で割った賃金で、実質上、購買力に換算した賃金を意味し、9月は消費者物価上昇指数が0.9%上昇しため、実質賃金が減少したことになります。
事実上、消費に対して消費できる額が減ったことになりますが、同省では「賃金は基調として緩やかに増加している」と一般的な意見です。
給与総額のうち、時間外手当や早朝・休日・深夜出勤手当などを除く所定内給与は、前年比0.7%増へ、24万2,143円と6ケ月連続で増加しています。「働き方改革」の効果か、残業などが減少していることが伺え、消費に対しての賃金は減ったことになります。
なぜ、景気回復が実感できないのか
安倍政権は企業に対し、5年連続賃上げを要請しており、平成28年の国税庁の民間給与実態統計調査では、大企業を中心にわずかながら平均給与が上昇。これでも景気回復を実感できないという声は多く、消費者物価も日銀の思惑通り平行するように上昇していることとなります。
賃金上昇は、年間100兆円を超える社会保険費の負担もあり、今後も社会保険費は確実に膨張します。賃金アップの要請は、膨張する社会保険費を賄うため保険料収入を増やすことが目的でしょう。
衆院選挙では、消費税の増税も争点となりましたが、増税分は社会保険費だけでなく少子化対策で子育て支援にも回され、将来的なツケを次世代に残さない施策が支持されました。
年収480万円のサラリーマン、社会保険費は約71万円
社会保険費が100兆円超えと聞いても分かりづらいですが、自分の給与を例にすれば身近になります。例えば月収40万円、年収480万円のサラリーマンの場合、手取りの年収は約373万円。差額は約107万円で、これが社会保険費や所得税、住民税になります。このうちの約71万円が社会保険費であり、所得税や住民税の倍近く差し引かれます。
社会保険費は、サラリーマンだけでなく企業も同額を国へ払っています。つまり社会保険費は従業員と企業が折半しているため、本来の年収は551万円ということになります。
消費税は増税!社会保険費と少子化対策に
消費税の増税は、2度延期されて来ましたが平成31年10月に8%から10%になります。これに対し、消費者心理に悪影響と反対の意見も多く聞かれますが、現実の社会保険費は破綻状態です。この状態のまま放置すれば次世代へ引き継がれ、子どもらに負担がかかるだけ。安倍政権は、社会保険費を補いつつ、少子化対策へも増税分を配分するとしました。
大企業、特に輸出産業においては円安傾向で収益を上げ、内部保留が積み上がった状態。これを賃上げに繋げるため安倍政権は賃上げを要請しますが、現実的にこの先の見通しが見込めないのか、来春の春闘で企業は賃上げに臨むかが注目されます。
[2017.11.9]

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