中小企業庁「中小企業海外展開支援大綱」:中小海外展開支援/40億人市場BOP向けビジネスマッチング

帝国データ:倒産の原因8割超が「販売低迷、売上減少」不況型
110627_1.jpg中小企業庁は6月23日、「中小企業海外展開支援会議」において、アジア新興国など中小企業の海外進出支援策「中小企業海外展開支援大綱」を発表しました。これまでの海外展開支援策にネットを活用した新規市場獲得支援などを盛り込み、高い経済成長を続けるアジア諸国を中心に中小企業が扱う生産品の輸出拡大を支援します。
帝国データバンクの「全国企業倒産集計5月報」によると、倒産件数964件中、構成比84.3%の813件が販売低迷などの不況型倒産に追い込まれました。長引くデフレ不況が続くなか、震災の影響で消費マインドは低下。自粛ムードも払拭しつつありますが、百貨店の売上は震災後、3ケ月連続で減少を続け、国内市場の活況は見られません。活気あるアジア新興国への展開を早急に模索してゆかねばなりません。

海外進出支援セミナー参加中小企業:2年後は3倍の60,000社が海外展開
支援大綱では、海外展開での成功事例など情報の提供や顧客の開拓、資金調達などを課題とし、海外のバイヤーを招いたり、現地での展示会や商談会へ出展支援策を拡充するとしています。経済産業省では、複数の中小企業が連携して技術などを活かした生産品を「JAPANブランド事業」として支援していく方針。JETRO(日本貿易振興機構)では、「農林水産・食品」「ファッション・繊維」「デザイン・地域伝統産品」「コンテンツ」「機械・部品」の5分野で海外のコーディネーター50名と契約し、中小企業からの相談に対応し、海外企業とのマッチングを支援します。
各地の支援会議では、中小企業の海外展開に関わるセミナーを平成23年度に700回開催し、25年度末には2,500回開催を目指すとしています。セミナーへ参加する中小企業数も23年度は20,000社を目標としますが、25年度末には3倍の60,000社に拡大、中小企業の海外展開の幅を広げます。

付加価値を加えて新興市場へ:弁当箱・セラミック製ピーラー・ラジコン・プラモデル
日本では魅力が薄くなった商品でも、海外から見れば、多少高くても購買意欲が高い商品は数多く見受けられます。例えば、お弁当箱やセラミック製のピーラー、ラジコン、プラモデルなどが人気です。自社の生産品ならば、政府支援で海外市場の動向やニーズを調査し、テスト販売などで感触を掴み、必要があれば改良、改善、付加価値をプラスして新しい市場へ送り出すこともできます。

JETROや基盤整備機構:国際取引のノウハウ供与、トラブル回避
JETROや中小企業基盤整備機構は、中小企業のビジネスリスクの低減を見据え、新たにネットを活用し、海外企業との商談支援を図り、国際取引のノウハウやトラブル回避策など、情報を提供するとしています。国内のアンテナショップで販売する商品を海外通販サイトなどの活用で消費者に直接販売し、反響や課題などの実証を実施し、海外市場拡大に繋げるとしています。一方、経済産業省では次なる40億人市場と言われるBOP(Base of the Economic Pyramid:低所得者層)向けのビジネス促進やマッチング支援に動くなど海外での幅広い客層と国内生産品のマッチングを支援します。

商品は輸出、観光客は訪日、「中小企業海外展開支援大綱」
「中小企業海外展開支援大綱」は、各省庁や関連団体、金融機関などの参加を得ながら各地域の協議会が市町村などと約5,000社の中小企業からヒアリングし策定されました。情報の収集・提供から、マーケティング、資金調達に至るまで一貫した支援策です。国内では販売が低迷しても、海外ではヒット商品になり得るのです。また、コスト面や改良点などその国の消費者ニーズに合った情報が手に入ります。ここで政府支援で成長を続ける海外新興市場へ乗り出しましょう。

JNTO観光庁:風評被害払拭/「ビジット・ジャパン」の重点メディア、旅行関連社1,000人を招請
一方、国内市場活性の一環としてJNTO(日本政府観光局)と観光庁は、7月末までに「ビジット・ジャパン」の重点15市場のメディア、旅行関連社1,000人を招請し風評の払拭対策に乗り出します。JNTOによると5月の訪日外国人数は震災の影響で前年同月比50.4%の35万8,000人と激減。今の日本各地を正確に取材、訪日促進を狙います。両機関では、訪日旅行回復への環境を整えた上、8月から本格的に広告宣伝を打ち出すとしています。

[2011.6.27]

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