「セクハラ・パワハラ保険」販売急増!慰謝料に備え予備軍は未知数?

「#Me To」運動、世界的に拡大

181002_2.jpg

セクハラやパワハラなど、企業が従業員に訴えられ損害賠償を請求された際に、賠償金を備える「ハラスメント保険」の販売が急増しています。
数年前、米国で女性の勇気あるセクハラ告発に「#Me To(私も)」運動を発端とし全世界に拡大し、日本でもここ数年で、企業の経営者・管理者のほか、自治体、行政にまで告発する従業員、職員の報道が多くなってきました。
これは、「日本人はおとなしい」から「言いたいことは言う」と、日本の文化も少しずつグローバル化しているのではとも考えられます。
企業側、「損害賠償金や慰謝料、訴訟費用」を保障
「ハラスメント保険」は、正式名称「雇用慣行賠償責任保険」で、セクハラやパワハラに対し、管理責任や不当解雇を巡り、企業が従業員から訴えられた訴訟が対象となっており、損害賠償金や慰謝料、訴訟費用などを保障します。
保険会社は、企業に保険商品を販売し、保険料は企業が負担しますが、該当本人に負担なければこの問題は解決しないと考えられます。
例として、今年の報道でも、上司から度重なる暴言で退職した従業員が慰謝料を運送会社へ請求し、約200万円の保険金が支払らわれ、飲食店男性店長から長期に渡り、体を触られると言うセクハラを受けた女性従業員へは、約90万円の保険金が支払われた事例があります。
セクハラ・パワハラ保険加入企業、前年度の5割超え
三井住友海上火災保険と、あいおいニッセイ同和損害保険を傘下にもつMS&ADインシュアランスグループホールディングスによると、「雇用慣行賠償責任保険」の販売件数は、平成29年度に約2万件と前年度比で5割を超え、現在も問い合わせが多く今後も増加する見通しです。
これは、2年前に比べ2.5倍以上の伸びとなっており、企業の従業員の権利意識の高まりで、訴訟などのリスクの認識が中小企業にも浸透し始めていることがわかります。
中小企業においても人手不足などを原因とするトラブルなども、企業の懸念を強め保険商品購入を促しています。
厚労省、「法整備」か「ガイドライン策定」議論開始
厚生労働省の労働政策審議会は9月25日より、セクハラ、パワハラ対策の本格的な議論を始め、企業に義務付ける「法制化」するか、法的強制力のない「ガイドライン」に留めるか年内に具体案をまとめるとしています。
議論は、労使各々の代表と有識者らが参加し、労働者側は「法整備が必要」と主張し、経営者側は「ガイドライン策定が現実的」と白黒ハッキリ別れた意見で、年内に具体案が出されるか懸念されます。
181002_1.jpg
ただ、パワハラ被害は年々増加しており、全国の労働局へのパワハラ相談は約7万2,000件と6年連続で最多であることも事実であり、「心の病」で労災認定された労働者も増加していることから、今後の相互の論議が注目されます。
[2018.10.2]

記事一覧


日銀はなぜ今、利上げするのか―物価を抑えて、成長まで抑えてよいのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 19

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月23日「秋分(しゅうぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 18

最低賃金1,177円時代へ――「賃上げできない会社」がこれから直面すること

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 09 / 08

◆二十四節気◆令和8年(2026)9月7日「白露(はくろ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 09 / 01

人手不足国家・日本は外国人材で救われるのか?――2027年「育成就労制度」で変わる中小企業の採用

八木宏之の経済時事ウォッチ 未分類

2026 / 08 / 24

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月23日「処暑(しょしょ)」です。◆

季節のお便り 未分類

2026 / 08 / 18

日銀はなぜ利上げを急ぐのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 14

◆二十四節気◆令和8年(2026)8月7日「立秋(りっしゅう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 08 / 03

骨太の方針2026を読み解く

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 08 / 02

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月23日「大暑(たいしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 07 / 21

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(後編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 17

日銀金融政策決定会合(6月)を読み解く(前編)

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 07 / 06

◆二十四節気◆令和8年(2026)7月7日「小暑(しょうしょ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 30

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月21日「夏至(げし)」です。◆

季節のお便り

2026 / 06 / 19

日銀はインフレの原因を見誤っているのではないか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 17

2026年上半期の日本経済を総点検

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 06 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)6月6日「芒種(ぼうしゅ)」です◆

季節のお便り

2026 / 06 / 03

「関税ショック」後の中小企業サバイバル戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 29

2026年「骨太の方針」はなぜ重要なのか ― 中小企業経営者が知るべき“国家の方向性”と与党内のせめぎ合い

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 21

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月21日「小満(しょうまん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 19

大胆な投資促進税制とは何か

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 05 / 07

◆二十四節気◆令和8年(2026)5月5日「立夏(りっか)」です。◆

季節のお便り

2026 / 05 / 02

日銀「金融政策決定会合」から読み解く日本経済

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 29

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月20日「穀雨(こくう)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 17

値上げは悪いこと?物価高時代に企業が取るべき経営戦略

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 04 / 17

◆二十四節気◆令和8年(2026)4月5日「清明(せいめい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 04 / 02

日本企業に起きている「静かな淘汰」

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 31

金融政策決定会合(3月)-中小企業経営者が知っておくべき金融環境の変化-

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 23

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月20日「春分(しゅんぶん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 16

エネルギー価格上昇に中小企業はどう対応するか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 03 / 12

◆二十四節気◆令和8年(2026)3月5日「啓蟄(けいちつ)」です。◆

季節のお便り

2026 / 03 / 02

第二次高市内閣で日本の産業政策はどう変わるのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 26

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月19日「雨水(うすい)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 16

【衆議院選挙後】新政権と金利上昇をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 02 / 09

◆二十四節気◆令和8年(2026)2月4日「立春(りっしゅん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 02 / 01

消費税減税は実現するのか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 31

日銀金融政策の転換期をどう読むか

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 25

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月20日「大寒(だいかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 17

2026年度予算――規模・評価軸・企業経営への示唆

八木宏之の経済時事ウォッチ

2026 / 01 / 03

◆二十四節気◆令和8年(2026)1月5日「小寒(しょうかん)」です。◆

季節のお便り

2026 / 01 / 02

日銀・金融政策決定会合(12月) 利上げの背景と今後の政策運営

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 21

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月22日「冬至(とうじ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 17

取引適正化推進法(旧:下請法)とは?

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 12 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)12月7日「大雪(たいせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 12 / 03

外国人のビザ要件強化の背景とその影響

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 30

高市政権×21兆円補正予算:中小企業に訪れる“追い風”

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 24

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月22日「小雪(しょうせつ)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 16

ガソリン税ついに廃止!軽油も2026年にゼロへ

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 11 / 10

◆二十四節気◆令和7年(2025)11月7日「立冬(りっとう)」です。◆

季節のお便り

2025 / 11 / 04

どう変わる?日銀の10月会合に見る金融政策の行方

八木宏之の経済時事ウォッチ

2025 / 10 / 31