再生可能エネルギー発電普及促進:節電エコポイント復活で5兆円超の経済効果
経済産業省は、平成21年5月から今年3月まで実施したエコ家電販売支援策「家電エコポイント」の政策効果が、対象商品や流通費用を含め約2兆6,000億円に上ったと試算しました。薄型テレビや冷蔵庫、エアコンの販売が急増し、関連産業には生産増や付随するサービスなどによって大きな経済効果をもたらせました。同省では、生産から卸し、小売、サービスなど全てを含めたエコポイントの経済効果は5兆円と試算、32万人の雇用を創出したと見ています。猛暑の季節を迎え、日本中が節電ムードとなるなか新たな支援策が望まれるなか、政府の当面の電力供給不足対策の工程表原案が報じられました。行程は再生可能エネルギーに執着する菅首相の指示で策定され、第3次補正案に盛り込む方針としています。
政府、冬の販売支援策に「エコポイント復活で省エネ機器導入」
工程表には、省エネ器機推進と再生可能エネルギー推進、電力の構造改革に大きく分かれ、各機器の導入時期や新たなしくみなどが大まかに描かれていますが、具体的な節電効果は数値では表現されておらず、不透明さに疑問も残ります。
しかし、支援策に「エコポイント復活で省エネ機器導入」が今年冬に予定が記され、節電効果の高いLED(発効ダイオード)照明や太陽光パネル、蓄電池が対象商品になりそうです。IT(情報技術)を活用し家庭や企業の電力消費を制御するHEMS(Home Energy Management System)など、省エネ設備の適用も視野に入れているようです。また余剰電力を蓄えるための家庭用の蓄電池導入の補助金も採用とありました。エコポイントは環境からエネルギーへ対象を変え、一気にクリーンエネルギー化社会が進み、エコポイントを上回る大きな経済効果が期待できます。
LED電球シェア、白熱電球抜く
LED照明は、政府の節電の呼びかけを背景に販売が急増しています。発売当初は3,000~4,000円と高額・節電・長持ちはわかるものの手が出にくかったようですが、価格競争やプライベートブランドの参入で1,000円台のLED照明も登場し、普及の追い風となりました。
調査会社のGfKジャパンによると、全国の家電量販店の6月の電球販売動向では、電球のシェアがLED照明の割合が43.5%と、白熱電球の38.2%を初めて抜きました。震災による節電意識の高まりに、今後も市場の拡大が見込まれます。
太陽光発電装置が家電量販店で取り扱われ、家庭の屋根にソーラーパネルで飾られるのも遠い日のことではないでしょう。原発事故の電力供給不足から広まった再生可能エネルギー、省エネ商品市場は成長産業として賑わいを見せています。
脱原発は政策と逆行?海外移転検討企業の増加
住宅や自動車産業では、家庭用蓄電池の本格採用に向けた実証実験が行われ、HEMSによって蓄電され、どこが節電されているのかを可視化させるとしています。次世代の送電網、スマートグリッドの整備も数年先には現実なものとなるでしょう。
皮肉にも震災によって国民に節電意識が生まれ、クリーンエネルギー化が前進しました。しかし懸念が残るのは産業界、とくに大口電力需要家の製造業では、ピーク時電力15%削減が義務づけられ減産防止に様々な努力が見られます。菅首相の「脱原発」発言するものの、産業界の悲願である、法人税減税、貿易自由化が増税政策で姿を消し、東電管内に限らず電力供給不足の長期化が産業界にとって新たな課題となりました。国内産業の空洞化を防ぐ政策を掲げ、一方では海外移転を誘う発言には呆ます。
[2011.7.19]
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