有機ELディスプレー:LGグループでヒット、日本企業やベンチャーが追随/九州大学:特許を譲渡

ディスプレー「有機EL」EL.jpg
薄さや高画質が売りで、「液晶の次」として期待されてきたディスプレー「有機EL」。開発費などのコスト高を乗り越えられずにいたこのディスプレーに、新たなに注目が集まっています。
牽引役は、日本の電機大手が撤退したあとも、スマートフォン やテレビで採用の道を模索したLG。価値を再確認した日本国内でも、メーカ系の研究所や大学発ベンチャー企業が動きだしました。

丸めることも折り曲げることも
有機ELは、炭素と酸素でつくる有機化合物で、電圧をかけると「発光」し、バックライトで照らす液晶より薄くて軽いというメリットがあります。
紙のように丸められる未来のディスプレーのイメージを、CMで見たことがあるでしょう。自在に折り曲げることも可能な有機ELなら、折り曲げながらディスプレイを見ることが実現できるのです。

出光と住友化学がLGを追随
生産効率の悪さ、寿命の短さなどが課題とされ、日本国内では需要の見通しが立ちませんでしたが、韓国の「LGグループ」(LGエレクトロニクス:韓国ソウル市 ペク・サンヨプ社長)の大型有機ELテレビなどがヒットしています。
この動きに出光興産(出光興産(株):東京都千代田区 月岡隆社長)や、住友化学(住友化学(株):東京都中央区十倉雅和社長)などが追随し、特許の相互利用などで協力を押し進めているところです。
出光興産の現地法人はLGグループと提携し、住友化学の韓国工場に約200億円を投じ、タッチセンサーパネルの生産を現在の4割増やします。

九州大学:特許を譲渡/イノベーションの可能性
九州大学も取得している50余りの特許を、福岡のベンチャー企業に譲渡しました。スマートフォンなどのディスプレー向けに、2018年の製品化を目指しています。
今後有機ELは端末機器に大きなイノベーションを起こす可能性を秘めているのです。

[2016.05.24]

有機EL:
正式名称はorganic electroluminescence 有機エレクトロルミネッセンス/有機化合物を用いた構造体に電圧をかけると発光する物理現象。
ディスプレーのほか、照明技術として注目されている。

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