遅すぎる!空洞化防止策/貿易自由化に中国・韓国は素早い対応、震災の今がチャンス日本企業の誘致活動

国内産業の環境は、原発事故による風評被害や消費マインドの低迷、電力供給不足に円高が加わり、高い法人税、貿易振興のTPP(環太平洋経済連携協定)の話も先送りとなりました。さらには原発再稼働にストレステストの義務付けで、電力供給不足は長期化も見えはじめ、産業界にとってはダメージの連鎖に我慢も限界を超えています。
日本の製造業では、リスク回避から生産拠点の分散によるグローバルサプライチェーン(国際供給網)の強化が進み、国内空洞化は雇用機会を損失するなど国内産業の衰退が懸念されます。経済産業省が7月8日に更新した「通商白書2011」によると、国内の立地競争力を高め、海外への拠点移動を抑え、海外企業の国内誘致が重要と描かれています。その政策が貿易自由化だと明記され、TPPへの参加やEPA(経済連携協定)締結国の増加が示されています。TPP交渉参加の判断が先送りになることに疑問が残ります。
経済産業省では、自由貿易化によって関税が相手国と対等となれば、海外へ移転せずとも海外企業と平等に競合し、結果として空洞化を防ぎ雇用を維持すると強調しています。同省では平成22年度、国内に生産拠点を立地する企業に1,100億円の補助金を支出し、6,700億円の投資を誘発したと試算しています。今年度は、リチウムイオン電池など成長産業の強化に、国内空洞化防止策や海外企業の誘致を促進する施策を第3次補正予算案に盛り込むことを検討しています。
韓国・仁川市:経済自由区域に日本の先端部品企業誘致へ
7月1日にEU(欧州連合)とのFTA(自由貿易協定)が発効された韓国は、日本の部品素材企業の誘致に6月に日本企業誘致団を派遣させました。仁川市では経済自由区域にビジネス環境を整え、日本の先端部品企業を誘致し、技術向上、雇用拡大、地域活性化の計画を明らかにしています。
産業界を失望させるせいふの無策状態、2次補正予算の成立メド立たず
いまだ2次補正案も成立せず、無策状態が長引く政府に、首相延命、党利・政局を追い続ける姿は産業界を失望させるだけでしょう。国内設備投資資金の補助や、工場建設基準緩和など施策は出すものの、同時に貿易自由化への国単位での働きかけがなければ経済効果は得らるわけがないのです。
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