中小企業金融円滑化法「今回限り」1年再延長!金融相「中小が真の意味で経営改善する時間が必要」
金融庁は昨年12月27日、中小企業金融円滑化法の緩和措置を今年3月末から1年再延長し、平成25年3月末までとすると発表しました。同法は平成21年12月に亀井前金融相の肝いりで施行され、昨年3月までの時限措置でしたが、今年3月末まで1年延長され、今回は2度目の延長となります。金融庁が昨年12月13日発表した9月末時点、同法を利用したリスケジュール(条件変更)の申込数は245万6,633件と、審査中などを除いた実行率は97%にのぼっています。東日本大震災や歴史的な円高など中小企業の経営が厳しさを増すなか、同法は1年延長を今月の国会に提出する方針を示しました。
金融相:再度のリスケも問題視
自見金融相は12月28日の会見で「ソフトランディングのため、今回に限り1年間延長する」とコメント。金融機関などの聞き取りも踏まえ、リスケジュールは定着してきているものの、再度リスケジュールを申し入れる企業も増加しているなど、問題を指摘する声もあるとの見解を示しています。この上で金融規律のための施策を講じる一方、金融機関のコンサルティング機能を促すとして中小企業の事業再生を図るとしています。
金融相は、「東日本大震災や欧州債務危機の影響を考えると、中小企業が真の意味で経営改善するための時間が必要」と延長の必要性を説明しました。
リスケ後倒産190件中、8割が「販売不振」
帝国データバンクでは、中小企業金融円滑化法利用後の企業の倒産動向を調査、発表しています。昨年、同法を利用しリスケジュール後に倒産に至った企業は累計で190件に達し、11月には25件と3ケ月連続で月間最多を更新しました。
190件のうち業種別では、「製造業」が59件と最も多く、「建設業」が51件と続きます。倒産へ至った要因では「販売不振」が152件と約8割を占め、業績を回復できぬままに資金繰りに行き詰まる企業が目立ちます。
大阪、仙台:金融機関・中小経営者実態調査で延長決定
自見金融相は昨年12月に大阪市や仙台市を訪問し、中小企業経営者や地域の金融機関から聞き取り調査を実施しました。中小企業の相談への金融機関の対応状況などを実態を調査後、延長が適当と判断しました。リーマン・ショックから景気上昇の兆しが見えてきた昨年は、震災による消費低迷の広がりや円高など連鎖するように中小企業をめぐり情勢は厳しくなりました。中小企業の実態を目の前に、最後の延長と強調する金融庁。中小企業の金融面下支え継続は平成25年3月末まで延長されます。
リスケ申請には相応の再建策が必要ですから、腕の確かなコンサルと協同して事業再生の道を歩む必要があるでしょう。
[2012.1.6]
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