日本=インド、EPA(経済連携協定)貿易自由化発効:50兆円市場!ものづくり拠点から消費市場化

人口12億人の市場規模に経済成長率は6~9%で推移

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日本とインドの間で投資や貿易などを自由化するEPA(経済連携協定)が8月1日に発効されました。今後の10年間で、平成21年の両国間の貿易額、約9,000億円のうち約94%の関税が段階的に撤廃されます。
インドは人口12億人という巨大市場。アジアでは中国、日本に次ぐ経済規模で、平成17年以降の成長率は6~9%代と急成長中しています。JETRO(日本貿易振興機構)によると日本企業のインド進出は、平成22年10月現在1,236拠点に752社あり、平成17年の328社から5年で倍以上に増加しています。業種別では自動車や部品、機械製造など製造業が半分以上を占めており、売上規模も年商100億円以上が3割と大企業が目立ちますが、EPAの発効で中小企業にもビジネス拡大のチャンスです。
インド商工相:外資の総合小売業参入を規制緩和、スーパーや飲食店も
経済成長が著しいインドは、GDP(国内総生産)の約6割を個人消費が占めると言われ、EPA発効で小売業やサービス業、飲食業など消費者向けの業種で進出が予測されます。インドのシャルマ商工相は、外資の総合小売業参入の規制緩和で日本企業の小売業の進出を期待するとしています。EPAの発効によって日本企業の進出がほとんどなかったスーパーやコンビニ、飲食店など、ものづくりの拠点に加え、中小企業にもチャンスとなりました。
日本のインド進出の遅れは、輸出品目の受供給の懸念が残っていたり、中国など東南アジアへの進出が続いたことも要因となっています。高価格、高品質な製品は富裕層向け、国民を踏まえた価格では中間層向けと需要を捉えたインド仕様が求められそうです。また市場が分散しており、地域によって特性も異なるため、徹底的なマーケティング活動がカギとなります。
インド市場:ニーズに合った製品供給/スズキ47%、タタ13%、カローラ・アルティス3%
トヨタは、インドの富裕層を狙いカローラ・アルティスを約184万円で販売してきましたが、3%程度のシェアで足踏みをしています。同社では、シェア拡大に中間層の取り込みが不可欠と判断。昨年12月に現地生産する小型セダンのエティオスを約90万円で、6月にはハッチバックのエティオス・リーバを約72万円で発売しました。現地の需要に応え、部品の現地調達率を7割に引上げ低価格を実現させ、エアコンの通気性向上というニーズにも応え、販売も好調のようです。
インドの自動車市場では、スズキが平成21年に47%とシェアトップとなりましたが、米国勢の低価格車の参入で競争力強化に工場を増設中。平成25年には研究開発拠点も開設します。地元自動車メーカーのタタは約28万円の小型車を発売して話題になりましたが、シェアは思いのほか伸びずに13%止まりです。マーケティングの重要さが数字に表れた結果となりました。
日系企業活動実態調査(JETRO):有望市場は1,870社中、766社がインド
JETROの「在アジア・オセアニア日系企業活動実態調査」によると同地域の日系企業にとっての有望市場は1,870社中、766社がインドと答え、2位、中国の631社を抑えトップとなっています。携帯電話の新規加入ベースは毎月1,000万件を超えるなど国内市場は50兆円規模。産業界が有望視するのも理解できます。
 
貿易自由化の成果か?:インド・インフラ巨大プロジェクトを日本が受注
現地小売業では、約95%以上が個人商店で模倣品や密輸品なども横行していましたが、ここ数年の経済成長でショッピングモールなど急速に展開しています。しかし都市部での開発は中国よりも遅れ、インフラの整備などインド国内に広く点在する消費市場への物流が懸念されます。シャルマ商工相は流通業を支えるインフラ整備でも日本との協力関係の強化を重視するなど、貿易自由化によってインフラ整備という巨大プロジェクトの受注チャンスも生まれました。TPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加の先送りなど遅れる政府のグローバル化。官民一体となって確実に受注し産業発展に繋げたいものです。
[2011.8.5]

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