二重ローン買取りファンド500億、「岩手産業復興機構」設立!宮城は相談センター設立、手付かずの福島
二重ローン解消、「岩手産業復興相談センター」相談に200件超え!
岩手県は10月3日、東日本大震災で被災した中小企業の二重ローン問題解消に「岩手県産業復興相談センター」を設置。7日から相談を受け付けていますが、これまでに中小企業や個人事業主から200件を超える相談が寄せられており、再建への強い意気込みが伝わります。
岩手県経営支援課によると、当初の債権買取りファンドの出資規模は100億円としていますが、買取り規模に応じて500億円まで増額するとあります。同課では「11月下旬を目処に買取り体制を整えたい」とコメントしています。
地元金融機関など「岩手産業復興機構」債権買取ファンドを設立
震災から8ケ月目の11月11日には、中小企業基盤整備機構や岩手県、地元金融機関などが債権を買取るファンド「岩手産業復興機構」が設立されました。同様のファンドは宮城県でも500億円規模で準備が進められています。被災企業は、相談センターで専門家と買取り価格や事業計画を策定後、同機構に申請することになります。
債権の8割を買取る中小企業基盤整備機構は、産業復興相談センターが判断した被災企業から、二重の負担となるうる既存債権を買取ります。その後、企業は金融機関から新たな融資で復興を目指し、5年ほどで再建を果たせば残債を地元金融機関など第三者に売却するしくみとなっています。
再建可能と判断されなかった企業は?
一方で、相談センターで再建可能と判断されなかった企業の救済策は未だ打ち出されていません。今のところ諦めて廃業か、放置がせいぜいでしょう。政府の全額出資で被災企業の債権を買取る「岩手産業復興機構」の実際の買取方法などのは、細かいところが未定で、早期解決にはまだまだ課題が残ります。
自治体独自のファンドや企業、金融機関が設立したファンド、さらにはDDS(デッド・デッド・スワップ)によって債務残高を「最劣後債権化」させるなど具体的な復興決算支援策が待たれます。さらに業界の統合、再編などの地域企業間のマッチングなどのこれからの為に窓口支援を要請したいところです。
宮城県:復興相談センターを11月14日設立!
中小企業庁は11月14日、宮城県の被災企業に向けた二重ローン問題への対応に「宮城県産業復興相談センター」の開所式を行い16日から相談を受け付けると発表しました。同センターでは、岩手県の相談センター同様、窓口での相談や事業計画、買取り価格の確認、今後設置予定の「宮城県産業復興機構」への買取要請などをフォローアップします。岩手県から遅れたものの宮城県でも着実に二重ローン解消へ準備が進みます。
福島:原発事故の影響でセンター開設見通し立たず一方で、福島県では原発事故による放射能汚染の影響により準備が遅れています。政府による原発の影響を受けた被災企業への対応が打ち出されないことが大きな要因です。福島県経営金融課では、「単純に原発の影響を除いて考えるのは難しいが、産業復興機構設置の計画が見えるよう検討している」としています。
原発の影響が大きくあるものの、特殊な福島県だけは政府主導で方針を早急に決め、岩手、宮城同様、二重ローン問題を早期解消し復興を目指したいところです。
[2011.11.16]
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