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コロナ対応の看護師の退職止まらず限界!厚労省は学生、職員に看護師派遣を要請

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コロナ第3波、毎日過去最大を更新
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新型コロナウィルスの感染拡大が長期化する中、メディアでは毎日のように感染者や重症者、亡くなった患者など過去最大を更新と報じられ、コロナ感染患者のケアに疲弊した看護師ら医療従事者の退職が相次いでいます。
コロナ感染の危険と隣り合わせの過酷な労働環境で、十分な待遇もなく周囲から差別を受ける看護師の声も多く聞かれ、三十人以上が同時に退職した病院もあり、看護師や職員などへのサポートが急務となっています。

旭川市の2つの基幹病院で大規模クラスター、他病院へ大きな負担が
北海道旭川市にあるコロナ患者を受け入れる5つの基幹病院では、うち2つの病院で約400人の大規模なクラスター(感染集団)が確認され、他の3つの病院へ転送され、昨年12月現在で勤務の負担は跳ね上がり、満床まで受け入れられないと逼迫する医療現場の現状を訴えています。
この2つの病院の患者はほぼ高齢者で、症状が辛くても言葉にできず、容体が急変しないよう常に観察し、さらに着替えや歯磨き、清掃まで看護師の仕事以外の業務もこなさなくてはならなくなっているといい、これは全国の病院でも同様の現状でしょう。
仕事量の増加で病院内にいる時間も長時間となり、防護具にゴーグル、マスク姿で病室を走り回り汗だらけで、休憩もろくに取れない状況です。

厚労省、全国270の看護系大学へ学生、職員の派遣を要請
このような過酷な状況下の中、厚生労働省は昨年12月25日、全国の看護系大学、大学院約270校に対して看護師の資格を持つ学生や職員を逼迫する医療現場に派遣するように協力を求めました。
コロナ患者のケアには、通常の倍以上の看護師などの人手がかかり、人手不足が病床確保の障壁になっていることが理由です。
同省では、医療現場では、今後もクラスターが発生する可能性も少なくなく、通常の医療体制の維持も困難となり、全国で支援が必要と予測し判断したようです。

若い学生が危険な医療現場へ派遣を希望するのか・・・
学生や職員などの派遣先は、新型コロナウィルスに感染した患者を受け入れている医療機関や療養施設などで、都道府県で指定したナースセンターに登録することで希望する日程や勤務地などに応じて派遣先を調整するとしています。
コロナ患者をケアする看護師などが相次いで退職する中、若い学生などがあえて危険を侵してまでコロナ病棟へ派遣を希望するのか疑問が残ります。
日本看護協会や日本医師会、国立感染症研究所、自治体の保健所などでは、昨年夏のコロナ感染再拡大を受け菅政権に対し「病院への対応」や「医療従事者への補償」、「病床確保だけでなくスタッフの確保」を訴え続けましたが、日本人の文化なのか「事が起きなければ行動できない」、「責任は誰が取る?」の考えが変わらぬよう思えます。


[2021.1.8] 

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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