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働き方改革、日立が欧米で浸透する「ジョブ型雇用」に転換!「メンバーシップ型雇用」はどうなる?

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コロナ影響で在宅勤務が後押し「ジョブ型雇用」
メデイアによると、日立製作所が新型コロナウィウスの感染拡大により、在宅勤務が雇用形態を転換する後押しとなり、来年度から欧米では一般的な「ジョブ型雇用」を導入することが報じられました。
「ジョブ型雇用」は、成果主義と親和性が高く欧米では広く浸透するグローバルスタンダードであり、人材獲得競争にも有利に働き、生産性改善への期待も高まっています。
日立製作所はじめ、日本のグローバルスタンダード企業は、他の大企業でも今後「ジョブ型雇用」に転換する予測が考えられます。
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日本の「メンバーシップ型雇用」はグローバル化に足かせ?
一方、日本企業はこれまで「メンバーシップ型雇用」を維持しており、海外人材には不透明に見える「メンバーシップ型雇用」は足かせとなっています。
例えるなら日本のプロスポーツ界では一種の「ジョブ型雇用」ともいえ、練習期間や時間、遠征先や移動費用・方法、休暇期間や時間、住居・自家用車の利用範囲、怪我や病気による補償、報酬の選択権など細かく明記された契約書にサインして雇用することになります。
これは欧米でも同様で、日本より細かく契約書に記載され、代理人が目を通さないと個人では理解できない部分もあります。

学生の就職活動のない「ジョブ型雇用」
ただ、日本のサラリーマンは、学生時代から就職活動に入り、4月に一斉に入社する「メンバーシップ型雇用」で、欧米のように就職活動はなく、必要な時に必要な業務をこなせる人材をその都度雇用する「ジョブ型雇用」が主流です。
日本は人口減少が止まらず、市場はすでに海外に目を向け、雇用状況も「ジョブ型雇用」が一般的となっており、これまでの日本のように役員、営業、総務、経理など業種は別れているものの、緊急事態が起これば全社員一丸となって会社を立て直す組織的雇用が戦後持続している状況です。
これは、平成20年のリーマン・ブラザーズ破綻で従業員が私物を持って次の仕事へ逃げ去った光景と同様です。

安倍政権、「ジョブ型雇用」を推進
安倍政権では、グローバル企業を目指し、働き方改革の実現のため「ジョブ型雇用」を推進しており、人材の流動性を高め、転職や中途採用などの増加を促しています。
日本は経済格差拡大の懸念により、「ジョブ型雇用」や解雇規制の緩和には根強い反対の声が多く聞かれるものの、「ジョブ型雇用」は海外でも通用できるよう日本でも一般的となり雇用条件がある程度緩和する時代がここ数年で起こる可能性もあるため、そのための各々の自身の準備が必要となってきます。
そのために、教育そのものも日本の横並び教育である「覚える、暗記する」から欧米の「考える」教育改革も必要となりそうです。


[2020.8.18]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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