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金融庁支援:金融円滑化法・リスケジュール申込み170万件超/震災で驚異的に増

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「不渡付箋」付き手形で不渡り処分猶予のはずが102社倒産
今、まさに私たちセントラル総合研究所の出番です。3月11日、東日本大震災による被害を受け、自見金融相は、日銀・白川総裁と連名で災害に対する金融上の措置について金融機関や証券・生命保険業界、火災共済協同組合などへ特例措置を要請しました。被災した中小企業の支援に中小企業金融円滑化法の努力義務や、支払期日が経過した手形の扱いについて緩和など要請しました。中小企業の危機的な状況下、同日即座の発表、要請はスピードがあり、被災者や被災企業に精神的な安心を与えました。
金融庁では、災害のため支払ができない手形や小切手について不渡りにしないことを金融機関などに要請しています。企業は、2回目の手形不渡り後、金融機関との取引停止処分により倒産となりますが、金融庁では、手形に「災害による」と主旨の記載した「不渡付箋」を貼れば、手形交換所規則に基づく不渡り処分は猶予されるとしています。しかし5月17日時点、震災によって直接・間接的に影響を受けて倒産に至った企業が102社あることがわかりました。

間接被害型倒産型が約9割!新たな被害発覚で中小企業へも影響
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帝国データバンクが5月18日に発表した「東日本大震災関連倒産の動向調査(5月17日時点速報)」によると、震災による企業の倒産は、震災から67日目に102社となり、100社を超えた倒産は、阪神・淡路大震災が129日目と約2倍速いスピードで倒産に至っています。地域別では被災地の岩手、宮城、福島の3県が構成比19.6%の20社となり、東北、関東以外での倒産が目立っています。直接被害を受け
た企業の倒産は構成比12.7%にとどまり、間接被害による倒産が同比87.3%の89社を占めました。「不渡付箋」の情報が行き渡らなかったのか、自主的に事業継続を断念したのか疑問が残ります。
得意先の被災による売上減少や消費マインドの低下など、間接的な被害による倒産が9割近くを占め、直接被害型が中心だった阪神・淡路大震災と大きく異なっています。福島第1原発事故も未だ収束せず、内陸部の被害状況がさらに明るみになれば、間接的被害を受ける企業の増加も予測され、その川下にある中小・零細企業へも影響が出ると懸念されます。

中小企業再生協議会:事業再生相談数3割減、9割はリスケで解決も、その先は・・
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金融庁が5月30日に発表した「中小企業金融円滑化法に基づく貸付条件の変更等の状況」によると、今年3月末時点で中小企業が金融機関などへリスケジュール(条件変更)の申込みを行った数は176万5,072件(速報値)に上りました。震災による金融庁の再要請により、努力義務を課せられた金融機関などへの申込みに対して、リスケジュールの実行率も97%と高い推移を示しています。同法の施行から約1年半、震災により申込みは驚異的に増え、中小企業の資金繰りには安堵感をもたらしました。住宅ローンのリスケジュールも、15万9,080件(同)と昨年12月末からわずか3ケ月で約6万件近く急増しています。
中小企業庁では、5月31日、事業再生を支援するため各都道府県に設置した中小企業再生協議会の「平成22年度の活動状況」を発表。窓口相談に訪れた企業は1,929社と前年から33%減少しました。同庁では、再生計画を完成させた企業は、前年度比24%減の364社で、このうち9割近くが中小企業金融円滑化法のリスケジュールを活用したとありました。平成21年、亀井元金融相が唱えたリスケジュールは見事に中小企業の支援となりました。

保証協会付き融資最大5億6,000万円に
中小企業は、政府の資金繰り支援によって体力を温存し次への政策が待たれるところです。東北被災地では、復旧、復興に向けた設備資金など資金調達に動きが出ています。信用保証協会が100%保証するセーフティネット(5号)は、今年9月30日まで受付け、融資限度額が最大で2億8,000万円となっています。さらに政府は、震災の甚大なる被害から別枠で復興緊急保証を新設。セーフティネット同様に信用保証協会100%保証で最大で2億8,000万円、両者合わせ最大で5億6,000万円の貸出しを実施とあります。信用保証協会の4月の保証承諾数は、被災地の岩手県で前年月比129%増、福島県が同比177%増、青森県は131%増と復旧、復興に向けた資金調達が順調に実施されているようですが、今を切り抜けるのではなく、しっかりと立ち直るための企業再生をしてゆかなければなりません。私たちセントラル総合研究所は、5、000社を超える中小企業の資金調達、返済のリスケ、そして経営再建を行ってきました。
今後は、国内市場の先行き縮小傾向に新成長産業への参入や転業、新興国など成長市場への進出、生産品の輸出と、過去の常識が通らなくなる産業も出てくるでしょう。平成23年、変革の年と言われ産業や農林漁業が大きく変わろうとしています。私は「我が企業の再生元年」と言われるような手伝いをしてゆきたいと思います。


[2011.6.3]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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