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正常化前倒し!サプライチェーン回復加速:国内でリスク分散、工場新設規制緩和

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ホンダ、サプライチェーン寸断で生産8割減
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自動車大手8社は5月27日、4月の国内生産台数を発表。東日本大震災によるサプライチェーン(供給体制)の混乱で製造ラインが停止するなど、各社とも前年同月比で3割~8割減と大幅な減産となりました。さらに、震災後の福島第1原発事故によって電力供給不足から計画停電となり、部品などの生産が減少。サプライチェーンの寸断は、組み立てメーカーの減産に滑車をかけましたが、その後、急速に回復。トヨタやホンダなど当初の見込みより生産回復を前倒しにすると発表しています。

ホンダ、トヨタ、三菱/自動車各社秋以降には震災前水準
4月の生産が8割減となったホンダは、生産の正常化を今年12月頃としていましたが、8月をめどに前倒しを目指しました。トヨタも6月の生産目標の7割を9割に引き上げました。また、正常化を11~12月としていましたが早まる可能性が高いとしています。三菱も同様に5月は前年同月比10%増、6月も6%増と計画より上回るとしています。夏の電力供給不足に懸念は残るものの、各社とも秋以降には震災前の水準に戻るようです。

自動車工業会13社:夏の供給不足/木金曜休業、土日曜操業
政府は、東京電力や東北電力、さらに浜岡原発が停止した中部電力管内の製造業など、夏の電力供給不足に備え、休日をずらして平日の電力消費を抑える輪番操業を呼びかけています。日本自動車工業会(自工会)は5月19日、7月から9月の期間、加盟工場の休日を木・金曜日とし、土・日曜日は操業と決め、夏の電力供給不足に対応します。自工会では、東京電力管内の工場での電力消費を調査した結果、木・金曜日に消費が多くみられた事から休日を決定。下請けとなる部品メーカーや3次、4次の川下の中小企業への混乱を避けるため、加盟13社が一斉に休日をずらすとありました。

海外に拠点工場の移転検討メーカー増加/中小メーカー移転やむなし
国内の電力供給不足や円高によって、これを機に海外へ工場移転を検討する企業も増えています。川上の工場が海外へ移転すれば、その川下にある中小零細企業は、ともに移転するか、受注先を失うことにも繋がりかねません。特に自動車産業では部品によって5次、6次まで下請けが下支えしており、体力のない企業にとっては事業継続に大きな影響を与えます。政府は、国内の空洞化を防ぐための対策を強化し、支援策を打ち出します。

国内工場立地件数:3年前の半分に
政府は5月19日、東日本大震災で中断していた新成長戦略実現会議を4カ月ぶりに再開。震災を踏まえた新成長戦略の見直しに着手しました。昨年6月に閣議決定した原発エネルギーなど目標、行程に見直しが必要な政策など年内にまとめ、具体像を提示するとしています。この中で柱の1つとなっている戦略に空洞化防止・海外市場開拓対策があり、「日本国内投資促進プログラム」などの再検証や「立地競争力の強化」などが検討される事になります。
企業は、厳しい国際競争に打ち勝つために、生産拠点の海外シフトを検討、移転するなか、昨年11月に策定された同プログラムは、国内投資を促し新たな雇用を創出するため官民一体となって取り組むとしています。同プログラムの資料によると、国内の工場立地件数は、3年前の約半分にまで落ち込み、統計を公表した昭和55年以来、最低水準となりました。対策が打ち出されなければ、産業の空洞化はさらに進みます。スピード感をもって支援策を発表して欲しいところです。

東の工場は西へ、西の工場は東へ国内リスク分散政策
政府は国内の工場建設に関連する規制を大幅に緩和と報道がありました。工場の敷地面積の10%以上の緑地化や、自治体の判断で緑地を5%まで引き下げられるなど規制を緩めるとしています。環境汚染や、安全対策の規制も柔軟に見直され、高い能力や技術を持つ外国人の入国審査や永住権付与など優遇することも含まれるようです。また、枝野官房長官は5月27日の会見で、サプライチェーンの混乱について「東北に拠点を置いた企業が西日本へリスク分散で、東北の空洞化が加速しないように、逆に他の地域を拠点としている企業が東北に工場を立地してもらえるよう政策誘導も進める」としています。
各自治体でも企業誘致支援は行われ、設備資金の助成や人件費補助など、従業員の家族まで考えられた優遇措置なども発表されています。新たな企業の進出で地域を活性化させ、強いサプライチェーンを作り上げ、国内の産業を発展させ、輸出拡大を図りたいところです。

▼関連サイト:内閣府「日本国内投資促進プログラム」

[2011.5.31]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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