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被災地の「道路、宅地を高台へ」 国交省:インフラ整備に新基準

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枝野幸男官房長官被災地視察/高台移転は「地域性考慮」と柔軟姿勢
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枝野幸男官房長官は5月22日、東日本大震災で津波の被害を受けた岩手県宮古市などを訪問。沿岸地域の高台移転について質問を受けると、「地域に合ったそれぞれの手法を組み合わせ、不公平なく支援する必要がある」と述べ、柔軟な支援策を講じていく考えを示しました。
宮古市の山本正徳市長は枝野氏に、市内で特に被害が大きかった田老地区の被災状況を説明し、高台移転については、被災した土地を国が買い上げる方式を要望しています。

チリ津波を食い止めた「津波太郎」の積極防災
宮古市の田老地区(旧・下閉伊郡田老町)は明治と昭和、2度の大津波来襲時に、それぞれ最大の被害を受けた地域です。そのため「人が住むのに不適当」と言われ、「津波太郎(田老)」という名称が冠せられましたが、町の人々は津波の被害防止のために積極的な姿勢をとり続けてきました。
海岸線には2重の防潮堤。高さ10m、総延長約2.4kmという小さな町には不似合いなほどのその大きさは「万里の長城」とも呼ばれました。この設備の存在もあって、昭和35年のチリ地震津波の折には一人の死者も出さず、家屋の被害も皆無でした。加えて広い避難道路、避難所、防潮林、警報機などの設備も完備。それに止まらず、毎年町を挙げての津波避難訓練を実施するなど、防災教育にも力を入れていることで知られていましたが、今回の震災は人間の想像をはるかに超えたものでした。田老地区の家屋は約8割が完全に姿を消し、残る2割のも多くが半壊、浸水などの被害を受けました。また、同地区の住民は4,000人ほどですが、そのうちおよそ200人の方の安否は現在も不明となっています。

被災自治体のインフラ整備に国交省が新基準
政府は東日本大震災の被災地の復旧・復興に向け、地方自治体がインフラ整備計画で道路、港湾、住宅地などの防災機能を高めて再配置するよう国が新基準を作成するなど、新たな対策を示しています。強固なインフラを整え、地震や津波などの災害が起こっても被害を最小限に抑えられる街づくりを後押しする方針です。
国土交通省は道路や下水処理場を高台や内陸部に移すことなどを柱として、被災地の幹線道路や住宅地、港湾などは防災を重視して再配置するよう地方自治体に求めます。これに向けて、国交省が新た制定する新基準は・・・
・生活に欠かせない主要な道路や下水処理施設は高台に移す
・高台がない場合は沿岸に2重、3重の堤防を設ける
などと具体的に示されています。
被災地の一部地域では新基準を先取りした整備計画が動き始めました。震災により下水処理場が使えなくなった岩手県陸前高田市や宮城県気仙沼市では、処理場を高台に移す検討を始めています。

「移転用地足りず」自治体苦難の声
津波による被害を受けた地域のまちづくりをめぐり、岩手県は一定期間建築制限を設ける手法や集落ごとの高台への移転、区画整理による住宅地のかさ上げ造成などを検討しています。一方で、高台の用地が少ないなどの問題も浮上しているのが現状です。
岩手県は、国の復興構想会議で
・適切価格による被災した土地の買い上げ
・低地における避難ビルの建設
・小規模集落が、安全な高台などに移転するための要件緩和
などを提言しています。

政治主導はいいことですが・・・
5月17日、「政策推進指針~日本の再生に向けて~」との閣議決定がなされました。 総論賛成ですが、各論は? 「復興」をどのように捉えるのか。
現在の日本スタンダードを目指すのか、それとも各種最新技術を駆使して新しい日本のスタンダードを先導してゆくのか。かつての大災害の時も同じような議論となり、「新しい日本のスタンダードを目指す」という結論になったはずですが、いつの間にか、お得意の骨抜きになって、結果は現状復帰でした。
復興は現場です。今回の閣議決定には、今度こそ新しい日本を、という夢も描かれています。しかし政治と運営(行政)に早くも溝が出来はじめています。
中央の政治が被災現場の一つ一つにまで目が届くのか?政治が主導しきれるのか?これからを注目したいところです。

[2011.5.25] 

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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