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即戦力!職人の技術を我が社に:首都圏・近畿中小製造業、被災技術者雇用

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経済規格協会:今年後半から経済成長、前年比プラスの予測「ESPフォーキャスト調査」
内閣府の外郭団体で経済に関する調査・研究を行う社団法人経済企画協会(東京都港区虎ノ門2−2−5 長瀬 要石会長)が、4月12日発表した「ESPフォーキャスト調査」によると、東日本大震災によって日本経済は一時的に停滞するが、今年後半からはプラス成長に復帰するという予測になったようです。調査は、3月29日から4月5日まで、金融機関やシンクタンク43社を対象に行われ、震災の影響を盛り込んだ結果としています。

足かせを克服できるか!/電力不足、原発事故、消費自粛ムード、強い余震
110415_1.jpg予測ではあるものの実質経済成長率は、今年4月~6月では、被災した部品工場などの影響でサプライチェーン(供給体制)が狂い、輸出産業の停滞、自粛など個人消費の低迷などで前年同期比では2.83%減と予測。 その後、7月~9月に懸けて公共施設の建設など復興需要によって同比1.88%増と回復に向かい、10月~12月には、同比4.59%増とサプライチェーンの復旧で輸出産業が活発になると予測しています。しかし、足かせとなる電力不足や、原発事故による放射能漏れ、自粛による消費の低迷。さらに多発する余震など、不安要素はあるもののすぐに取り組めるものは早期に取組み、今年後半期の成長率向上を確実なものにしたいものです。

電力不足:今夏に5,000万kWの供給可能!昨年夏のピーク時には6,000万kW
東京電力は4月12日、今夏に5,000万kWの供給を確保できる見通しになったと報道がありました。東京電力の現在の電力供給量は4,000万kWですが、被災によって見通しがたたなかった広野火力発電所や常磐共同火力発電所など、復旧のめどがついたので供給を増やすとしています。昨年の猛暑のピーク時には6,000万kWの需要があり、残りは節電で対応すると報じています。原発事故による節電は、春先の暖かな気候や、家庭、企業などの努力で電力需要が減少。駅やコンビニ、百貨店なども照明を落としました。都市部では自粛ムードも重なり、復興を目指す雰囲気ではありません。

クリントン国務長官来日/1,000万kWの電力不足にアイデアないか?
外務省は4月12日、米クリントン国務長官が17日に来日すると公表。米国は震災当初よりオバマ大統領が「日本を全面的に支援」と申し出て、米軍の被災地動員による救助・捜索活動やポンプ車の提供など、積極的な支援が見られます。米国には福島第1原発の建設に関わる米電機大手GEなど発電技術は世界レベル。政府は国務長官への原発の状況報告に加え、原子炉の安定、さらには1,000万kWの電力不足対策をお願いしてもらいたいものです。産業界では、政府案の電力総量規制による企業の生産減少の影響を考え、産業別に交代で休みを取る輪転操業などが検討されています。製造業にとっては生産減少は、日本経済の命取りにもなりかねないと懸念が残ります。

大打撃の観光産業:キャンセル宿泊者56万人/災地以外でもキャンセル
日本の産業界は、重なる災害に危機的な状況となっています。新成長戦略として掲げた観光立国は海外からの訪日はおろか、日本在住の外国人までが海外に脱出しました。観光庁が4月12日発表した全国のホテル、旅館の宿泊キャンセルは、震災後約56万人に上りました。このうち東北や関東の被災地では39万人。その他の地域でも17万人と過剰反応からキャンセルとなりました。観光庁では同日、観光新興を積極化するよう、都道府県や観光関連業界に文書で要請しましたが、自粛撤廃による経済の活性化や、放射能漏れの安全性の公表など、政府が国民に訴えなければ、国内旅行も減少します。さらに、国内観光に活況が見れなければ、訪日を考える外国人も日本の魅力を楽しむ気にはなれないでしょう。被災地の観光産業は、時間の経過が解決策となるしかなく、今は政府支援のリスケジュール(条件変更)保証協会緊急保証で一時しのぎをするときです。

徐々に回復インフラ整備4月13日羽田-仙台航空機定期便
強い余震が続く中、被災地では交通インフラの復旧が進み、4月13日には羽田空港から仙台空港へJALとANA機が飛び立ちました。被災地の大企業の工場など被害状況は報道で発表されるものの、中小や小規模、零細企業の製造工場の状況が充分把握されません。国内サプライチェーンの崩壊によって世界のメーカーの生産がストップしていることから、被害もただごとではないのでしょう。

技術者の再雇用:首都圏、近畿などの製造業受け入れ/フェイスブックで募集
日本はものづくりの国と言われ、金型など先端技術によって経済成長を遂げ、世界から技術大国と認められてきました。この危機的状況化の中、サプライチェーンが崩れた今は、「強きを延ばし弱気を補う」べきでしょう。首都圏や近畿などの中小製造業では、被災した製造技術者を仲介サイトやフェイスブックなどを通じて募集する動きが出てきました。板金や溶接など、技術者は即戦力となり受入れる工場にも利点もあり、宿泊施設も用意があるようです。自治体では、地震や津波などで破壊した工場へは、仮工場を貸出し、従業員、家族含めて受入れる県もあります。ライバル企業はもう国内でなく、海外企業です。大企業を筆頭にサプライチェーン復旧へ向け中小製造業が協力し合う時です。

被災者の声/将来が不安、資金よりも仕事、働きたい
報道による被災者の声は、この先の不安と応え、資金を支給されても使えばそれで終わりと言います。多くの被災者は資金よりも仕事、働きたいと応えます。自治体や大企業でも雇用支援が始まっていますが、大企業の部品メーカーの川下にはいくつもの下請けとなる中小、小規模、零細企業の存在があり、被災していれば技術者も仕事を求めているはずです。

第1次補正予算:被災者受け入れに助成金
政府の復旧、復興に向けた第1次補正予算案では受入れる企業や採用された被災者にも助成金を支給するなど盛り込まれています。予算案は民主党でまとめ、与野党で確認、了承後、国会提出と、この間にも仕事を見つける技術者は、ハローワークに行っていることでしょう。財政はなく、国債の発行か増税のどちらかでしかないのは国民も理解しています。与野党の足の引っ張り合いで時間を費やすことより、スピードをもって予算案の成立を目指し、雇用支援政策に全力で取り組み「日本のものづくり」を復活させたいものです。

[2011.4.15]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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