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東北道全線通行可/西日本フル稼働で補完:復興は製造業再開、地域復興の鍵

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東北自動車道開通:一般車両も被災地目指し続々
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東日本大震災の発生以来、東北自動車道(秋田道、釜石道、八戸道含む)は被災地へ向かう緊急車両以外の通行が規制されていましたが、3月24日、一関インターチェンジ以南の一般車両の通行規制が解除され、ようやく全車両の通行が可能となりました。報道では県内外の一般車両のほか、被災地での救援活動に当たる他県の消防車両、燃料を被災地へ輸送するタンクローリーなどが続く様子が映し出されました。東北道が全線で利用できるようになり、被災地への支援強化や救援物流の改善などが期待されます。

サービスエリアに給油待ちの行列/NEXCO東日本
NEXCO東日本によると、同日の東北道では渋滞など通行の混乱はなく、県内上下線の交通量は震災前の平日平均より少なめだったと言います。しかし、サービスエリアのガソリンスタンドでは、上下線とも給油待ちの車が長蛇の列を成し、路肩に行列の異様な光景を見せていました。

「一時避難」から「避難生活」へ、モラルを持った切り替えが課題
災害発生から半月が経ち、被災地では一時期のパニックから落ち着きを取り戻しつつあります。被災地の復興を阻んでいる燃料不足も徐々に回復の傾向を見せ、待望のガソリンを得た人々は不明の肉親らを探す活動を本格化させています。しかし、未だに充分と言える供給には至っておらず、ガソリンスタンドごとに「1台20Lまで」や「2,000円以内」などの制限があるばかりでなく、朝8時の開店時に既に100台以上の車が並び、9時半には売り切れ閉店も連日のこと。この混乱に乗じて「300円/1L」と暴利を貪る業者や、ガソリン抜き取りの犯罪などの問題も発生しています。
戦後最大の危機のなか、海外からは秩序を失わず、整然と避難生活に耐える被災者を敬う声が届いています。一部のモラルが欠如した人たちによって復興が阻まれることがあってはなりません。

ガソリン増産に元売り奮闘:タンクローリー関西から300台
海江田万里経済産業相は、3月17日の記者会見で、東日本大震災の被災地のガソリンなどの燃料不足を解消するため、新たな供給体制を発表しました。油槽所からガソリンスタンドに燃料を運ぶタンクローリーが被災地で不足しているため、石油各社に対し、関西地方などから被災地にタンクローリー300台を追加投入するよう要請。西日本の製油所の稼働率を震災前の約80%から、95%を目標に押し上げました。この結果、追加増産分の1日当たり約2万キロリットルのガソリンや軽油を被災地の東北地方に輸送する方針を示し、石油元売り各社は迅速な対応を見せました。
コスモ石油は堺製油所(堺市)などを活用し、東日本にガソリンを供給。JX日鉱日石エネルギー(東京・千代田)の岡山県の製油所もほぼフル生産で、平成22年10~12月に全国平均で80%台だった稼働率を引き上げました。東燃ゼネラル石油では堺工場(堺市)と和歌山工場(和歌山県有田市)で増産を発表しています。

補完・代替:西日本全体のバックアップで工業製品供給
燃料の増産だけでなく、東北・関東の生産拠点の被災により滞っている工業生産の補完が西日本全体で進められています。自動車や家電に使うステンレス薄板を生産していた鹿島製造所(茨城県鹿嶋市)が生産休止している新日鉄住金ステンレスは、山口県光市の光製造所での生産を検討。建築用ガラスの生産拠点である鹿島工場(茨城県神栖市)が操業停止している旭硝子は、自動車用ガラスの愛知工場(愛知県武豊町)で生産する製品の一部を建築用に振り向け、さらに不足する分は中国などの海外工場からの調達で賄うとしています。

東北復興の礎/㈱日本製紙主力2工場被災「工場の外形は残っており、何が何でもやっていく」
西日本へ生産拠点をシフトする動きを見て、被災地では「産業の復興が遅れるのでは」という不安も生じます。しかし、㈱日本製紙グループ本社は3月22日、甚大な被害を受けた石巻市と岩沼市にある宮城県内2工場について、早期復旧を目指す方針を明らかにしました。同社は、当面は北海道や西日本の工場で印刷用紙や新聞用紙を増産。印刷用紙は輸出を減らし国内出荷に回すほか、新聞・印刷用紙は米国工場からの輸入を拡大するとしています。ただし、「主力の石巻、岩沼両工場が早く復旧しなければ、会社自体が立ち行かなくなる」として、「工場の外形は残っており、何が何でもやっていく」と復旧と事業再開を目指す方針を強調しています。
地元で工場撤退という風評が広がっているなかで、日本製紙グループのこの発表を受け、石巻市の亀山紘市長は「地域に復興に向けて大きな勇気をもらった」と歓迎。

復興あきらめかけた地元住民に希望の発表/㈱日本製紙
日本製紙は復旧時期に関してはまだ目途が立たないと説明しています。「主要設備の傷みはなさそう」とのことですが、操業再開には長い時間がかかるでしょう。しかし、日本製紙のこの発表が復興の後ろ盾となってくれたことは間違いありません。地域に密着した企業とその関連産業が街を発展させ地域活性化に繋げたいものです。

[2011.3.29]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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