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(38)景気の悪い時こそ「相手のため」に働く!

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(38)景気の悪い時こそ「相手のため」に働く!

11月23日は「勤労感謝の日」です
先月まではハロウィン、いまはもうクリスマスのムードが漂い始めている日常ではすっかり影が薄れていますが、ハッピーマンデーに組み込まれないこの祝日は、戦前は「新嘗祭:にいなめさい」と称し、明治4年まで、旧暦11月の2回目の「卯の日」に、農作物の恵みに感謝する儀式が行なわれていました。
※「新嘗」とはその年に収穫された新しい穀物のこと。

勤労をたっとび、生産を祝う
戦後、昭和23年に公布、施行された祝日法では「勤労をたっとび、生産を祝い、国民が互いに感謝しあう」ことを趣旨とし、農業に限定してはいません。しかし、この日を中心に農林水産物展示会・資材展・技術研究発表会などが催され、優秀参加出品には天皇杯や農林水産大臣賞が授与される「農業祭」が開催されるなど、名残は大きく残っています。
戦前、戦後呼び方は変わっても収穫に感謝、収穫をもたらした1年の勤労を尊ぶことに変わりはありません。近年では失業率が下がらず、また、若年層の就労機会も失われつつあります。健康で働けること、収入、収穫を得られることに感謝しなければならないと深く感じます。

キャッシュ・オン・デリバリーはお互いの信頼の証
「100年に一度」と言われる不況の中でも仕事を持てる私たちがすべきことは「相手のために仕事をする」「取引先や業界人のために少しでも何かできないかを考える」ことです。
仕入れた品物の代金を、30日、45日などのサイトで支払う、あるいは半年先の手形で支払うことが認められるなど、日本の商道徳の根本には、取引相手に対する深い信頼が前提となっています。これは「キャッシュ・オン・デリバリー」が一般的な欧米から見たら信じられない習慣でしょう。
この仕組みの合理性は別として、私たち日本人が「信頼」を基に商売をしていることは揺るぎない事実。ならば、この日本で企業が生き残るため、商売を続けるためには「取引先に喜んでもらえる会社にする」のが、大きな柱であることは間違いありません。

相手に喜んでもらうのが仕事
駄洒落が好きな日本人は、昔から「商売」を「笑売」「商い」を「飽きない」(「春夏冬中(秋ない:商い)」という看板を目にすることも)と書き換えるなどしてきましたが、この根底にあるのは「お客さまに喜んでもらわなければ商売は長続きしない」という考え方。
つまり、仕事とは相手に喜んでもらうことこそが原則であり、お金を頂戴するのはその結果という姿勢が基本であるということを、今一度考えてみる必要があります。

相手がいるお陰で仕事が出来る
現在のように景気の悪さが長引くと、どうしても目先の損得ばかりに目が行きがちです。ところが、売上だけを追ってしまうと、逆に目標に届かないということも多くある話。低コストで売上を立てようとすることで潜在的な顧客を逃してしまうなど、弊害も多くありますし、何よりも、会社の中が殺伐としてしまいます。
私どもに相談にいらっしゃる皆さんに「助かった」「ありがとう」と感謝してもらえることを第一に掲げています。相手の知らない事を教えてあげたり、出来ないことを代わりにやってさしあげたりすることで、信頼を得て、一つの仕事がまた別の仕事につながることも少なくはありません。
「お客様は神様」という言葉はもうナンセンスかも知れませんが、今年の勤労感謝の日には「相手のために仕事をする」「相手がいるお陰で仕事ができる」ということを、改めて考えていただきたいと思います。
[2011.11.22配信]

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八木宏之プロフィール
セントラル総研・八木宏之
株式会社セントラル総合研究所 代表取締役社長。連帯保証人制度見直し協議会発起人。NPO法人自殺対策支援センターLIFE LINK賛同者。
昭和34年、東京都生まれ。大学卒業後、銀行系リース会社で全国屈指の債権回収担当者として活躍。平成8年、経営者への財務アドバイスなどの経験を活かし、事業再生専門コンサルティング会社、株式会社セントラル総合研究所を設立。以来14年間、中小企業の「事業再生と敗者復活」を掲げ、9000件近い相談に応えてきた。
事業再生に関わる著書も多く出版。平成22年5月新刊『たかが赤字でくよくよするな!』(大和書房)をはじめ、『7000社を救ったプロの事業再生術』(日本実業出版)、『債務者が主導権を握る事業再生 経営者なら諦めるな』(かんき出版)、平成14年、『借りたカネは返すな!』(アスコム)はシリーズ55万部を記録。その他実用書など数冊を出版している。
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