ゼロエネ住宅:ZEH(ゼッチ)普及を先導。欧州基準参考/太陽熱活用まで
ZEH政策を先導する地方の中小住宅会社
ゼロエネ住宅は東日本大震災以来、聞きなれた単語です。政府は、東京五輪・パラリンピックが開催される平成32(2020)年までに、新築の過半数を「ZEH」(ゼッチ)にする政策を掲げています。「エネルギー消費量が実質ゼロの、ゼロエネルギー住宅」のことです。目下、その普及を先導しているのは、中小住宅会社で、実に活発です。
大手より1~2割安く供給戸数8割をゼロエネに
エコワークス(エコワークス(株):福岡市博多区小山貴史社長)は、今年1月、ゼロエネ住宅を標準商品として提案し、今年度の供給戸数の8割をゼロエネ仕様にしました。
社員51人中、過半数の27人が建築士という技術者集団です。空調の使用を抑えるため、高性能断熱材や高断熱サッシを使い、断熱性能は最新の省エネ基準より約4割も高めました。
発電は、太陽光。間取りも、寒い冬は日差しを入れ、夏は遮るように窓の配置を工夫しました。問題のコストですが、大手住宅会社のゼロエネ住宅に比べ平均1~2割は安いといいます。
発電は、太陽光。間取りも、寒い冬は日差しを入れ、夏は遮るように窓の配置を工夫しました。問題のコストですが、大手住宅会社のゼロエネ住宅に比べ平均1~2割は安いといいます。
北海道では欧州の省エネ基準を参考
日照が少なく、大容量の太陽光発電設備の設置は難しいとされてきた北海道でも、棟晶(棟晶(株):北海道札幌市 早坂晶秀社長)が、ゼロエネ住宅を主力事業に育てています。
欧州の厳しい省エネ基準を参考に設計を行い、日射、風の流れ、窓の断熱性、年間の空調エネルギー消費量を、1棟ずつ細かく試算。日差しを最大限取り込むため、家の向きまで微調整し、電気を有効利用する電気自動車(EV)を蓄電池として活用する提案もしています。
太陽熱活用の連携も始まる
こうした動きに、業界を超えた連携も始まりました。太陽熱利用システム開発のOMソーラー(OMソーラー(株):静岡県浜松市 飯田祥久社長)、東京大学、全国の工務店など10社が集まり、太陽熱を活用したゼロエネ住宅の実証実験を始めています。
ゼロエネ住宅、これからの広がりと成果が省エネ社会を作りに役立つでしょう。
[2016.09.23]
トラックバック(0)
このブログ記事を参照しているブログ一覧: ゼロエネ住宅:ZEH(ゼッチ)普及を先導。欧州基準参考/太陽熱活用まで
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.h-yagi.jp/mt5/mt-tb.cgi/2636
コメントする